アメリカ・ニューヨーク州のスーパーで、買い物客たちがマスクをせずに買い物をしていたひとりの女性に激怒し、女性が店から出るまで罵声を浴びせ続けた。
ヒートアップした争いの様子を撮影した動画が5月23日、Facebook上に投稿されると、Twitter上でも拡散され話題となった。撮影した友人から動画を送られたという投稿者は「スタテンアイランドのスーパーでマスクをつけないと、何が起きるというんだ!」とつづった。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための健康・安全基準に対して、マスクなしで抗議するデモ参加者にメディアの関心が集まっていた最中だっただけに、この出来事は衝撃を与えた。
「出ていけ!」「クソったれの豚め」。女性に罵声を浴びせた人たちは、度を越した怒りで、中にはひわいで侮辱的な言葉を発する人もいた。
罵声を浴びせる“野蛮な“人たちに対し、SNSでは攻撃的な批判コメントから「安全のために立ち上がった」と支持するコメントまで、賛否が分かれた。
動画を投稿した女性は、「この人たちが不安な気持ちになるのは理解できる。でも一部の人がとった行動には理由がない。特に女性の後をつけて罵声を浴びせ、豚呼ばわりしたりするやつなんて!」と付け加えた。
スタテンアイランドのスーパー側は、この出来事についてハフポストにコメントしていない。
ニューヨーク州のクオモ知事は5月25日、他の地区に先駆けてスタテンアイランドの経済活動を再開させることはしないと述べた。地元議員からの要望があり、安全性評価基準を既に満たしているという反論も出ている。ところがクオモ知事は、スタテンアイランドは他の区間との移動を考慮して総合的に移行しないといけない、と述べた。
スタテンアイランドのリッチモンド郡では、およそ800人の住民が新型コロナウイルスによって死亡。国内で25番目に死者数が多い地域となっている。
「ニューヨーク市保健局によると、全てのニューヨーク市民は、外出する際に他人との距離を約2メートル保てない場合はマスクをしなければならない。例えば地下鉄やフェリー、バス、タクシー、その他の車両サービスの利用するとき。人が多い通りを歩くとき。薬局や食料品店、医院や病院に行くときなどが例に含まれる」
ハフポストUS版を翻訳・編集しました。