日本の新型コロナ対策は「成功」と評価も...「この人に言われても」渦巻く“テドロス不信”

Twitterでは「この人に評価されても喜べない」「素直に受け取れない」など懐疑的なコメントも
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WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は5月25日、記者会見を開き、緊急事態宣言が解除された日本の新型コロナ対策について「成功」と評価した。

その一方で、日本のTwitterでは「この人に評価されても喜べない」など懐疑的なコメントが並び、“中国寄り”との批判もあるテドロス事務局長への不信感が浮き彫りになっている。

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テドロス事務局長(資料写真)
Handout . / Reuters

■「成功」

テドロス事務局長は日本で緊急事態宣言が全国で解除されたことに触れ、ピーク時と比べて日ごとの新規感染者が減っていることに言及。現在は40人前後に減ったうえ、死者数も最小に抑えられているとし、日本の対策は「成功だった」と評価した。

また同時に、「感染ケースの特定や追跡、隔離などの基本的な対策は継続して行う必要がある」と指摘した。

■中国への配慮 批判高まり

アメリカやイタリアのような厳格なロックダウン(都市封鎖)を実施せずに、収束傾向まで導いた日本の対策が評価された形だが、ネットユーザーからはあまり歓迎されていないようだ。

Twitterでは26日午前「テドロス」がトレンド入り。 「この人に評価されても喜べない」「素直に受け取れない」など懐疑的なコメントが多く寄せられた。

テドロス事務局長をめぐっては、中国の感染拡大防止策への発言がたびたび「中国への配慮がにじんでいる」と批判が上がっている。

テドロス事務局長は2月、中国への渡航制限を「必要ない」と明言していた。また、台湾政府によると、去年12月に「原因不明の肺炎」についてWHOに警告したものの、無視されたという。

こうした報道を受けて「中国政府からの報告を鵜呑みにしている」などと辞任を求めるオンライン署名も開始。100万人以上の賛同を集めていた。

アメリカのトランプ大統領はWHOの姿勢を「中国の操り人形」「中国からの独立性がない」などと批判していて、アメリカのWHO脱退も示唆している。

直近では、台湾がWHOの年次総会に参加する意思を表明し、日本やアメリカも支持したにも関わらず、中国の反対もあり実現しなかった。

こうしたニュースが日本でも広がり、少なくともネット空間ではテドロス事務局長の発言への信頼度は低下しているとみられる。