ロイヤルホスト、天丼てんやなど70店が閉鎖へ 担当者「緊急事態宣言で外食事業の業績悪化が顕著に」【新型コロナ】

1~6月期は155億円赤字の見通し。ロイヤルホストの4月の売上高は前年同月比の42・1%に。
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ロイヤルホストが閉店に
ロイヤルホールディングス コーポレートサイトより

ロイヤルホールディングスは5月14日、レストラン「ロイヤルホスト」や「天丼てんや」などの不採算店70店程度を、2021年末までに閉鎖すると発表した

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、同社の業績は2月中旬以降著しく悪化。3月末時点で全560の飲食店を運営しているが、1割以上の店舗の閉店が余儀なくされた。

同社の外食事業では、政府による緊急事態宣言が発令された4月から、多くの店舗で臨時休業や営業時間短縮を実施。ゴールデンウィーク期間は店内の飲食提供を休止し、テイクアウトやデリバリー、売店販売に限定した営業を行っていた。4月の「ロイヤルホスト」の売上高は前年同月比の42・1%に止まった。

また、同社では、空港ターミナルやPA・SA、百貨店などの事業所施設でも店舗を持つコントラクト事業、機内食事業も展開している。2月中旬より航空便の大幅な減便や運休が始まり、その後は外出自粛に伴い大型施設が休業、地域間での移動が停滞したことによって減収が続いていた。

ハフポスト日本版の取材に、担当者は、「2月中旬より厳しい状況が続いていましたが、4月に緊急事態宣言が発令され、外食事業の業績悪化が顕著になりました。その状況もふまえ、今回の決断に至りました」と明かしている。

同社は、5、6月も4月と同じ水準の状況が続くと想定。2020年1~6月期は、売上高が当初予想の664億円から41・3%減した390億円、純損益は155億円の赤字に転落する見通しだ。

この状況を受けた緊急対策として、不採算店閉店などの構造改革を進めるほか、金融機関に100億円の融資枠設定、役員報酬の減額などを決めた。

この発表をした14日には、政府の緊急事態宣言が39県で解除された。営業時間や休業中の店舗の対応は、今後検討していくという。