元外交官で、外交評論家の岡本行夫(おかもと・ゆきお)さんが死去した。74歳。毎日新聞などによると、死去は4月24日。新型コロナウイルスに感染していたという。
朝日新聞デジタルなどによると、岡本さんは1945年神奈川県生まれ、一橋大卒。68年に外務省に入省し、北米第一課長などを経て91年に退官した。
96年11月〜98年3月に橋本龍太郎内閣で、2003年4月〜04年3月に小泉純一郎内閣で首相補佐官を務めた。
96年に米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還で米政府と合意した橋本政権では、沖縄問題を担当。普天間飛行場問題の解決に向け、政府と沖縄のパイプ役を務めた。小泉内閣ではたびたびイラク入りし、復興支援に尽力した。
テレビの報道番組などのコメンテーターとしても活躍していた岡本さん。著名人からは、悼む声が上がっている。
東京都の小池百合子知事はTwitterに「あの岡本さんが! ショックです! ましてやコロナで! 世界を俯瞰し、国際政治や貿易紛争など、的確な分析を大和魂溢れる外交官から賜りました。謹んで哀悼の念を捧げます。合掌」と投稿。
ジャーナリストの田原総一朗さんも「外交、特にアメリカに対しては、岡本さんのセンスと知識をとても信頼していた。大変残念です。小渕恵三氏も野中広務氏も岡本さんをとても信頼していた」とツイートした。