新型コロナウイルス感染拡大により、全国の動物園などで長期間の休園が続いている。福岡県の大牟田市動物園では、このゴールデンウィーク中、Facebookライブなど各種動画で動物の様子を伝え、「こんな時だからこそ、動物の動画で気持ちを和ませてもらえたら」と奮闘している。
5月1日、園の公式Facebookで中継されたのは、ヤギと羊たちの様子。飼育担当の職員が出演してそれぞれの名前や特徴を紹介し、体重を測定したり、羊毛をバリカンで刈ったりと、健康管理をする様子が映し出された。
動画を同時に見ていたのは100人以上。「子供と見てます」「かわいい〜癒やされる」などのコメントが次々と寄せられ、職員らは質問にも答えていった。
一方、園での毛刈りは、嫌がる羊を無理やり押さえつけてするのではなく、自ら板の上に乗った時だけバリカンを当てることなどが紹介された。
これは、健康管理や医療に必要な動作を動物に協力してもらいながら行うため、園が力を入れて取り組んでいる「ハズバンダリートレーニング」の成果を活かしたものだと説明された。
動画は、子供はもちろん、動物福祉や環境問題について、大人も楽しみながら学べる仕掛けになっており、大人のファンたちもコメントで参加しながら楽しんでいた。
ライブ中継は5月5日まで。カメの散歩など毎日違う動物の中継が予定されているという。さらに、園ではYouTubeやInstagramでも様々な動画を発信している。
例年、動物園の入園者が多いのは春と秋。3月には、遠足などで予定されていた団体客も次々にキャンセルとなり、4月9日からは休園状態が続いている。入園料だけでなくお土産販売などの収入も絶たれ、経営面では厳しい状況に追い込まれている。
そんな中でも、職員たちは変わらず動物たちの世話に取り組み、動物たちの健康状態も良好だという。
広報担当の冨澤奏子さんは「園内の道に三脚を建てての定点観測動画など、休園中でないとできない撮影にも挑戦しています。お客様に直接、動物たちを見ていただけないのは残念ですが、ぜひおうちで楽しんでほしい。『こんな動画が見たい』というリクエストもぜひお待ちしています」と話している。
【動画を見て動物園に寄付しませんか?】
ハフポスト日本版では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため休園している大牟田市動物園など全国の動物園と連携したプロジェクト「#見る見る応援・みんなの動物園」を行っています。
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休園中でも、各園で職員の皆さんが懸命に動物の飼育にあたっています。一方、一年間で最も忙しい時期の休園で、経営的にはどこも厳しい状態に追い込まれています。みなさんも、動画で「見る支援」にぜひご協力を。