弁当店は東京都武蔵野市の「長男堂」。ピンク色の貼り紙には、筆字でこう書かれている。
「がっこうがはじまるまでの月・木・金よう11時30分〜夕方6時まで
『子どもべんとう』売ってます。だいたい250円。お金がたりなかったり、もらいそびれちゃった子は、あとでいつでもいいし、なんなら、おとなになってからでもいいよ。
おとなになった時に長男堂がもうなかったら、だれかのために使ったり、寄付したりしてね。
すでに大人の人は普通のお弁当買ってね。店がつぶれちゃう。」
新型コロナの影響で収入が減った家庭や、休校が長引いて給食がなくなり十分に食事を取れない子どもたちの困窮は、深刻な問題になっている。
こうした中、子ども向けに安い価格で弁当を提供する店の取り組みと、平仮名や振り仮名を多用した子ども目線の言葉に、Twitterでは称賛のコメントが相次ぐ。
貼り紙の写真を添えた投稿への「いいね」は17万件を超えた(5月1日現在)。「本当に、簡単にできることじゃない」「こういう大人でありたい」「コロナで心が疲れていたところに、やっぱり人って優しいなと思うと泣けてきた」などと感動の輪が広がっている。