大阪府の吉村洋文知事は4月24日、新型コロナウイルス特措法に基づいて、休業要請に応じなかった府内の大型パチンコ店6つの店舗名を公表した。東京都の小池百合子都知事も同様に、休業要請に応じない店舗名を今後公表するとしている。
政府による「緊急事態宣言」を受けて、大阪府・東京都は共にパチンコ店を含む多くの企業に対して5月6日までの休業を要請していた。一方で、休業に応じない事業者も引き続き多く、コールセンターなどに市民からの苦情が届いていたという。
大阪では電話や文書などでの要請をしてきたが、24日まで応じなかった6店を対象に、特措法45条に基づく店名公表と「より強い要請」に踏み切った。
吉村知事は、パチンコ店は3密になりうるとした専門家の意見を踏まえたとして「こちらの店舗には行かないように、府民の皆さん、感染拡大の防止にご協力を」と呼びかけた。
東京でも同様の動き
東京都の小池知事は24日の記者会見で、これまで都内41のパチンコ店に電話で休業要請を行ったことを明かした。今後、現場確認や文書での要請を経て、28日までに休業しない企業については、同様に特措法に基づく要請と店名公表に切り替える方針だという。
記者会見では「実質的に懲罰に当たるのでは」との質問も出たが、小池都知事は「法律に基づく仕分けをした上で、対象になるならないが決まった。法律に則った形で進めていく。感染症拡大防止の観点でございます」とあくまで公表とする考えを説明した。
国は23日、休業要請に応じない企業に対応するための都道府県向けガイドラインを公表していた。