新型コロナウイルスの感染拡大で、マスクの品薄状態が続く。そんな中、福井県が全世帯に最大100枚分のマスクが買える購入券を配布すると発表し、話題になっている。県によると、都道府県レベルでの全世帯へのマスク購入券配布は全国初。
購入券は23日以降、県内の各世帯に郵送される。生活雑貨などを販売する地元企業など県内外の2社が、中国製の不織布マスク30万箱(1箱2350円)をすでに確保。県が仲介し、県内の全17市町にあるドラッグストア「ゲンキー」で順次販売される。県がマスクを買い上げるのではなく、購入をあっせんする形で、委託先のゲンキーに配送料などを支払うという。
約29万の全ての世帯が2箱ずつ購入した場合に不足する分は、県が追加で確保の準備を進めるという。県の担当者は「マスク不足の不安をできるだけ早く解消したい。確実に行き渡るので焦らず、密集しないよう混雑を避けてお店に出掛けてほしい」と話す。
全国に先駆けての独自支援策はネットでも話題に。Twitterでは「並ばずに買える取り組み、ありがたい」「他の県でも広がるといいな」といった称賛の投稿が相次いだ。
一方、政府は感染防止策として、全世帯に布製マスク2枚の配布を決定。17日から配達が始まったが、「個数が少なすぎる」などと不満の声が上がっている。ネットなどで通称「アベノマスク」と呼ばれて批判が集まっている。