新型コロナウイルスの感染者数・死者数共に世界最多となっているアメリカでは今、感染拡大を防ぐために行われている外出制限に抗議するデモが各地で相次いでいる。
ミシガン州やノースカロライナ州、オハイオ州などで行われたデモ参加者は、アメリカでも多くの犠牲者を出し、今なお脅威である新型コロナ・パンデミックに反し、外出制限の緩和や、経済の再開を求めている。
4月13日に行われたオハイオ州・コロンブスでのデモでは、参加者はトランプ大統領のスローガンである「Make American Great Again(アメリカを再び偉大に)」と書かれたグッズを身につけ、州議事堂の中庭に密集した。
同様のデモはテキサス州やカリフォルニア州でも行われた。
トランプ大統領は4月15日、「ピークは過ぎた」とし、翌日の16日には経済活動を再開させる3段階プランを発表。17日にはTwitterで「ミネソタを解放しろ」「ミシガンを解放しろ」「ヴァージニアを解放しろ」と、民主党知事の3州の名を挙げ投稿した。
共和党・民主党知事に関わらず、少なくとも40の州で外出制限が実施されている。トランプ大統領の新たなプランは、規定を緩和する前に、州や地方の当局者は2週間にわたる感染者の減少や、検査実施の機能や医療機器の確保を確認することが推奨されている。
しかし複数の知事は、自分の州はそういった規定を満たしていない、と話している。
メリーランド州のラリー・ホーガン氏はCNNに対し、「今すぐの再開を求める人々の苛立ちは理解できます。私も苛立ちはあります...。安全に再開できるよう、できること全てをやっています」と語った。そして、トランプ大統領が、自身の政策に反するデモを推奨することは助けにならないと話す。
「トランプ大統領のプランでは、14日間の感染者減少がなければ再開できませんが、私の州やそれらの州はその状況ではありません。知事へ、人々へ、連邦の政策や推奨を無視しろというような、全く矛盾するメッセージを送っているのです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。