「休業補償、期待できない」飲食店経営者が悲鳴、余った食材はやむなく廃棄【緊急事態宣言】

安倍晋三首相は記者会見で「日本経済はまさに戦後最大の危機に直面している」と危機感を示した。
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新型コロナウイルス感染者の増加に伴う外出自粛を受け、土曜日と日曜日を臨時休業している商業施設「伊勢丹新宿店(中央)」と人通りの少ない新宿三丁目交差点=4月5日
時事通信社

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大する中、緊急事態宣言を発出した安倍晋三首相は4月7日に記者会見を開き、「日本経済はまさに戦後最大の危機に直面している」と危機感を示した。

一方、中小企業に最大200万円、フリーランスを含む個人事業主に最大100万円を給付する緊急経済対策については「年末までの間に、今までと比べて収入が半減していれば出すという設計になっております」と述べるなど、使い勝手がいいとは言えない内容となっている。

緊急事態宣言の発令を受け、4月8日から営業を当面休止する飲食店関係者からは悲鳴が上がった。

東京都内の百貨店のレストランで働く男性は「レストランフロアの他のお店のスタッフとも『おたくは給料出る?』『うちは出ない』みたいな会話をした」と明かす。食材も大量に余っているといい、「スタッフで分けて持ち帰るつもりだが、それでも余る分は破棄するしかない」とため息をついた。

杉並区でカフェを経営する男性は、「本音を言えば閉めたくないが仕方ない」と曇り顔。「食材が余っているので、テイクアウトのみ営業しようと思っている」と語り、「休業補償がほとんど期待できない」と不安をのぞかせた。