新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、東京都が週末の外出自粛を要請したことを受け、関東各県にも影響が広がっている。神奈川県の黒岩祐治知事は3月26日に会見を開き、県民に対して今週末の外出自粛を呼びかけた。
会見では、医療従事者やその家族が差別や偏見の対象になっているとして、「このような偏見や差別は断じて許されません」とも言及。医療従事者らを「コロナファイター」と名付けるキャンペーンを展開することも発表し、SNSでエールを送ってほしい、と呼びかけた。
「東京と一体となって外出自粛を」
黒岩知事は会見で、東京都と連携し、県民に対して外出を自粛するよう要請すると発表。「東京と神奈川で一体となって外出自粛をお願いしたい」と呼びかけた。
あわせて、「密閉、密集、密接」の「3つの密」を避けること、仕事は自宅で行うように工夫すること、イベントの延期や中止・開催方法を工夫することも要請した。
「頑張れコロナファイターズ」応援も呼びかけ
さらに、新型コロナウイルス感染症の対応に追われている医療従事者を「コロナファイター」と呼んでエールを送った。
黒岩知事は、「いま医療崩壊が起きていないのは、医療従事者のみなさんが全力で新型コロナウイルス感染症と闘っているからでありまして、心から敬意を示したい」と説明。
一方で、新型コロナウイルスの陽性患者を受け入れた病院では、「医療従事者の子どもの託児所の受け入れ拒否、医薬品を納品する業者の納品拒否」などが起きているという。朝日新聞デジタルによると、神奈川県の相模原中央病院は2月、病院の職員やその子供が「いわれのない差別的扱いを受けている」と訴える書面を公表していた。
黒岩知事は、「このような偏見や差別は断じて許されません」と強調。
「医療崩壊を防ぐためにも、医療従事者やご家族を応援する機運を高めていきたい」として、「全力でコロナウイルスと闘う医療従事者、コロナファイターの皆さんにエールを送る」とキャンペーンの意図を説明した。
具体的な内容として、SNSで「がんばれコロナファイターズ」と応援メッセージを送ることなどを呼びかけた。ステッカーも作成したという。