2020年7月に開催を予定していた東京オリンピックについて、国際オリンピック委員会(IOC)は3月24日、臨時理事会を開いて延期を承認した。
公式サイトでは、「2021年夏までの時期に日程変更する必要があると結論付けた」とする東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会との共同声明を発表。
声明に先立って行われた安倍晋三首相とIOCのバッハ会長の電話会談では、安倍首相から1年程度の延期を提案し、合意を得ていた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「オリンピック選手と国際社会に関わるすべてのアスリートの健康を守るため」としている。
声明には、聖火が日本に大会が開催されるまでとどまること、延期時期に関わらず『Tokyo 2020』の名称が維持されることも盛り込まれた。
「指導者たちは、東京でのオリンピックが世界の困難な時を照らす希望の灯火となり、オリンピックの聖火が世界が現在直面するトンネルの出口を照らす光となるはずだと確認しました。したがって、聖火は日本にとどまります。また、オリンピックとパラリンピックの大会名称は東京2020を維持することも合意されました」
同日夜に記者会見した森喜朗・組織委会長は聖火について「当面は福島に置くことになるだろう」と述べた。
3月26日に福島からスタートする予定だった聖火リレーは中止となり、再開時期は白紙に。
武藤敏郎事務総長は、すでに決定していた聖火リレーの走者について「日時が確定して再開されるときに、今のランナーの方が優先的にリレーができるように配慮していきたいと思います。ご希望もあると思いますが、意思を尊重したい」と語った。