「ニューヨークでは違法です」市長が、新型コロナによるアジア系アメリカ人への差別に反対を表明

「もし、新型コロナウイルスに関連する差別やヘイトクライムを体験したり、見たりした場合はすぐに報告を」とTwitterで自ら呼びかけた。

ニューヨーク市長のビル・デブラシオ氏は3月11日、Twitterを更新し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でアジア系アメリカ人に対する差別行為があることに触れ、「ニューヨークでは差別は違法です」などのメッセージを動画付きで発信した。

ビル・デブラシオ氏はTwitterで、「ニューヨークでは差別は違法です。もし、新型コロナウイルスか何らかに関連する差別やヘイトクライムを体験したり、見たりした場合はすぐに報告をしてください。ニューヨークでいきいきと生活するアジア系アメリカ人のコミュニティの皆さんへ。ニューヨークはあなた方の味方です」とコメントを寄せた。

投稿には、デブラシオ市長の妻で「ニューヨーク市長基金」の会長を務めるチャーレーン・マクレイ氏が、アジア系アメリカ人のコミュニティを支援するため、ニューヨークのチャイナタウンを訪れる動画が添えられている。

マクレイ氏は3月11日、「我々のアジア系アメリカ人のコミュニティのメンバーや企業が、不公平にもコロナウイルスに反応した恐怖の標的にされている」などとTwitterに投稿。「彼らと彼らの家族を全力でサポートしていきましょう」と呼びかけた。

ニューヨークでは、地下鉄の駅で男がマスクをつけたアジア系の女性に暴行を加える事件が発生するなど、新型コロナウイルスに反応して、アジア系アメリカ人やアジア地域の人々が差別や外国人嫌悪の対象となる行為が相次いで報じられている

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ニューヨークの地下鉄
Getty Images

このような事態を受け、AAJA(アジア系アメリカ人ジャーナリスト協会)は3月10日、ジャーナリストに向けた声明を発表し、新型コロナウイルスの報道の際に「武漢ウイルス」という言葉を使用しないよう注意を促した。

感染拡大により、レイシズムを助長するような表現を避けて正確に報道するよう呼びかけている。