東京オリンピックの男子マラソン代表選考会をかねた「東京マラソン2020」が3月1日に行われ、大迫傑選手(ナイキ)が日本勢トップの4位となった。タイムは2時間5分29秒で、日本新記録を達成。残り1枠となる五輪の代表枠に大きく前進した。
新型コロナウイルスの感染予防のため、一般ランナーの参加が中止になった2020年の東京マラソン。主催は沿道での観戦を控えるよう呼びかけていたため、例年よりは少ないものの、多くの人が応援にかけつけた。
最後の1枠。代表入りの条件は?
そのうち2枠は、2019年9月に開催された「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」で1位に入った中村匠吾選手(富士通)、2位の服部勇馬選手(トヨタ自動車)がすでに内定している。
残る1枠は、「MGCファイナルチャレンジ」指定の東京マラソンかびわ湖毎日マラソン(3月8日)で、設定タイムの2時間5分49秒を突破した最速の選手が選ばれる。
もし突破する選手が現れなければ、MGC3位だった大迫選手が代表に内定する。そのため、大迫選手には「東京マラソンに出場しない」という選択肢もあった。
朝日新聞デジタルによると、大迫選手は「日本記録更新や優勝など新しい自分を発見する一つのチャンスと考えている」と出場の理由を明かしていたという。
設楽悠太選手(ホンダ)や井上大仁選手(MHPS)ら強豪が出場する中、最後まで粘りを見せ、日本勢トップの4位でフィニッシュ。自らが樹立した日本記録の2時間5分50秒を21秒、更新した。
8日のびわ湖毎日マラソンで、大迫選手の2時間5分29秒よりも速いタイムの選手がいなければ、大迫選手が代表に内定する。