新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)が日本で広がっている。
感染を避けるため、私たちどんな対策ができるのでしょうか。マスクやせきエチケットなどが浮かびますが、意外と忘れがちなのが手洗いです。
新型コロナウイルスに限らず、かぜやインフルエンザの予防や日常のケアとして用いられています。
何を今さらと思った人もいるかもしれません。けれど、手洗いには「正しいやり方」があるのをご存知でしょうか。 厚労省のポスターでおさらいしてみましょう。
手洗いを始める前に準備が必要です。爪を短く切ることと、時計や指輪を外しておくことの2つです。それができたら、次のような手順で洗っていきます。
手順1:水でよく手を濡らした後、石けんをつけ、手のひらをよくこすります
手順2:手の甲を伸ばすようにこすります
手順3:指先・爪の間を念入りにこすります
手順4:指の間を洗います
手順5:親指と手のひらをねじり洗いします
手順6:手首も忘れずに洗います
手洗いが終わったら、十分に水で流し、清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き取って流します。
東京都感染症情報センターは、「手拭用タオルは共有せず、ペーパータオル等を使い毎回タオル を交換するか、個人用タオルを利用しましょう」と呼びかけています。
手洗いをしていても、ここまで丁寧にできている人は少ないかもしれません。
なぜ手洗いが必要なのでしょうか。
厚労省によると、新型コロナウイルス感染症の感染経路は、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられます。
接触感染は次のようなケースが考えられます。
感染者がくしゃみや咳を手で押さえる
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その手で周りの物に触れる(ウイルスが物に付着)
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健康な他の人がその物を触る(ウイルスが手に付着)
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その手で自分の口や鼻を触る
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粘膜から感染
感染場所の代表例が、電車やバスのつり革やドアノブなど、多くの人が触れる可能性のあるものです。
新型コロナウイルスの感染しやすさの度合いなどは分かっていませんが、こまめな手洗いを徹底することで、例えドアノブやつり革を介して手にウイルスが付着したとしても、感染を防ぐことに繋がるのです。
感染症に詳しい高山義浩医師も「日頃から手洗いを心がけることが必要になります」と指摘しています。
接触感染を防ぐ手段として、マスクや咳エチケットも推奨されています。
くしゃみをするとき、思わず手でおおってしまいがちですが、前述の通りその手で他のものを触ると、ウイルスが付着してしまうかもしれません。そのためマスクを着用するか、マスクがない場合はハンカチや袖で口や鼻を覆うよう、呼びかけています。