野村克也さん、自民党に痛烈な一言を伝えていた 「皆さんは巨人の心境でおられたんだろう」

楽天の監督解任についても、ノムさん節全開でボヤいていた。
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自民党の党大会で講演する野村克也さん
時事通信社

2月11日に亡くなった元野球選手の野村克也さんは、野球以外の場でも広く活動していた。2010年には、前年の衆議院選挙で大敗した自民党の党大会に招かれてゲストスピーカーとして講演し、痛烈な言葉を残している。

講演の冒頭では、「みんな負けて反省はするんですけど、勝って反省はあまりしないんです。そこに皆さんの落とし穴があったんじゃないかと」と、歯に衣着せぬ物言い。

 

 楽天の監督解任への不満も

さらに『ノムさん節』全開で、楽天の監督解任への不満も語っている。

野村さんは2006年から4シーズン楽天の監督を務め、2009年には球団史上初のクライマックス・シリーズに進出。その実績があるにも関わらず、講演の前年に楽天の監督を解任された。

「なんでクビなのか、いまだに分からない」とボヤき、「どうしようもないチームをなんとかしてくれって頼んできて、何とかなりそうになったところで、クビというのは納得できないんですけれども。まあ、ちょうど4年かけてやっと格好ついてきて、これからっていう時に解任。タイミングがあまりにも悪すぎる。非常に不満を持っているわけであります」と明かした。

講演の最後はこう結んでいる。

「恐らく皆さんは巨人の心境でおられたんだろうと思う。上に立てば必ず足を引っ張ってくる奴がいる。みんなが結束して、引きずり下ろしに来るってことを忘れず、頑張ってください」

ちなみに自民党は野村さんの発言要旨をHPに掲載しているが、「みんなが結束して、引きずり下ろしに来る」などの部分は取り上げられていない。