新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大は、テーマパークの運営やアイドルのファンイベントに影響を及ぼしている。
千葉県浦安市の東京ディズニーランドと東京ディズニーシーでは、1月31日からミッキーマウスなどのキャラクターと来園者が触れ合う演出の一部を取りやめた。
運営会社オリエンタルランドの広報担当者が2月3日、ハフポストの取材で明らかにした。
新型コロナウイルスの影響で減る“ハイタッチ”演出
東京ディズニーランドと東京ディズニーシーでは、入場口付近でキャラクターが来園者を出迎え、ハイタッチや写真撮影に応じる機会を通常設けている。
土日や祝日には特に多くの来園者が列を作り、キャラクターと触れ合う光景がみられる。
だが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ対応策としてその機会を減らし、「一部の演出を変更」する措置を取った。こうした感染症対策は、1983年に東京ディズニーランドがオープンしてから初めてだ。
オリエンタルランドの広報担当者によると、具体的な変更点は、「定点での触れ合いを減らし、キャラクターたちが園内を歩き回ったり、アトラクションの列にお邪魔して触れ合ったりするもの」で、「全ての接触がなくなることはない」としている。
中国の春節の大型連休期間は2月2日までだったが、この間の中国を含む外国からの来園者は1割程度と推定しているという。
一方、大阪府にあるテーマパーク『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』では、現時点でキャラクターなどとの触れ合いを減らすといった対応は取っていない。
広報担当者は、「あくまでも現時点での対応で、今後のウイルスの感染拡大の状況をみて適切な対応をしていく」とコメントしている。
SixTONESに日向坂46...。アイドルたちもファンと触れ合い「延期」に
一方、新型コロナウイルスの感染拡大は、アイドルとファンの触れ合いの機会も減らしている。
1月22日に同日デビューを果たしてばかりのジャニーズ事務所所属のアイドルグループ『SixTONES(ストーンズ)』と『Snow man』は2月1日、2月から3月にかけて開かれる予定だった“ハイタッチ会”を含むスペシャルイベントの延期を発表した。
それぞれのグループの公式サイトは、「日々報道されております新型コロナウイルスに関しての被害の拡大を鑑み、(中略)お客様やメンバーの健康と安全を考慮し、イベントを一旦延期させて頂きます」と延期の理由を説明している。
2019年に紅白歌合戦に初出場した人気アイドルグループ・『日向坂46』も、2月1日・2日に開かれる予定だったファンイベントと個別握手会を延期した。
同グループを運営するSeed & Flower合同会社が、1月31日に発表。
運営会社は公式サイトで、「新型コロナウイルスに関してのWHO(世界保健機関)の緊急事態宣言、日本政府による(同ウイルスを)「指定感染症」(とする政令の)施行など被害の拡大に対する報道を受けて、協議の結果、お客様ならびにメンバー、スタッフの健康と安全を考慮し、両イベントを延期とさせて頂きます」としていた。
メンバーの齊藤京子さんは公式ブログで、「楽しみにしてくださっていたファンの皆さん、この日の予定を開けてくださっていた皆さん本当にごめんなさい。私たちも楽しみにしていたのでとても残念です。またお会いできる日を楽しみにしています」と綴っていた。
ネット上では、彼らのファンである人たちから「会えないのは残念だけど、手に触れるから仕方ないよね」「アイドルだから予防できません、じゃかわいそう」とイベント延期に理解を示す反応が多くみられた。