ウォルト・ディズニーが、2019年に買収した映画スタジオ「20th Century Fox(20世紀フォックス)」から、「Fox(フォックス)」の名前を外すことを決めた。海外メディアが報じている。
「20世紀フォックス」の新たな名称は、「20世紀スタジオ」になる。アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルによると、ディズニーが同時に買収した姉妹スタジオの「フォックスサーチライトピクチャーズ」も「サーチライトピクチャーズ」に変更するという。
イギリスのガーディアン紙などによると、「Fox(フォックス)」は、保守色が強い「Foxニュース」を連想させるため、それをディズニー側が嫌ったとされている。
ディズニーは「20世紀フォックス」以外にも、「ピクサーアニメーションスタジオ」「マーベルエンターテイメント」「ルーカスフィルム」を買収しているが、いずれも名称はそのままだ。
「ハリウッドの一つの時代の終わり」
フォックスは英語でキツネを意味する。
ディズニーのキャラクターにちなみ、英ガーディアン紙は「Mickey Mouse has killed Fox(ミッキーマウスがキツネを殺した)」と報道。
アメリカのバラエティー誌も「The mouse has officially killed the fox(ネズミがキツネを公式に殺した)」と伝えている。
CNNは「FoxニュースやFoxスポーツなどはFoxコーポレーションの資産であり、ディズニーとは関係がないことを考えれば、名称変更は合理的だ」と指摘。ただ、「20世紀フォックスはハリウッドの歴史の象徴」だとして、「名前の変更は、ハリウッドにおける一つの時代の終わりを告げるものだ」と評価した。
20世紀フォックスは、「サウンド・オブ・ミュージック」「ダイハード」「ホームアローン」などの名作を数々生み出してきた。