人間とイカには共通点があるようだ。
3D映画を観て、反応する、ということだ。
Science Advancesが掲載した研究で、被験対象となったイカの目の近くにマジックテープを接着し、特別に製作された、一方は赤、もう一方は青のフィルターがかかったレンズからなる3Dゴーグルを付けた。
「その作業は容易ではなかった」と、研究の主要著者でありミネソタ大学で生態学/進化論/行動学の助教授であるトレバー・ワーディル氏は話した。
「イカにメガネをつけさせるため、誘導するのは大仕事でした」とワーディル氏はCNNに話した。「彼らはメガネで遊びたがってしまうので」
New York Timesによると、イカが少し空腹になると、科学者は2匹のエビの影を3Dで映し、イカが反応するか実験をした。2匹のエビは違う色で、カメラから違う距離で映されたものだった。
その結果、イカは人間同様、奥行感覚があることが分かった。被験対象となったイカはときに、映像のエビの方に進み、触手が画面に触るほどまで近づいた。
「とても興奮して、みんな飛び上がるほどでした」とワーディル氏はNew York Timesに話し、イカは即座に本物のエビを褒美に与えらえたと加えた。
研究は、イカが3Dで見ることが可能と示したが、人間と同じ仕組みではないようだ。
「イカの目は人間のそれと似ていますが、脳は大きく異なります」ミネソタ大学のパロマ・ゴンザレス・ペリド助教授は大学の声明文で述べた。「イカの脳は人間のように区分されていません。例えば後頭葉のように、脳の一部が視覚に特化している、というようなことはないようです。この研究結果は、彼らの脳の中に、左右の目からの画像を比べて違いを計算する部分があるのだろう、ということが分かりました」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。