フランスのサッカー・リーグアンは12月21日、第19節でパリ・サンジェルマンとアミアンが対戦し、4-1でパリが勝利した。
チームの中心選手でエースストライカーのFWキリアン・エムバペ選手が、前後半で1点ずつ得点を決めるなど躍動し、チームを勝利に導いた。
だが、この試合のエムバペ選手については、得点シーン以上にファンの関心を引いた瞬間があった。
サンタの少年に、エムバペ選手がとった行動
ESPNなどの海外メディアによると、試合中、サンタの帽子を被った少年がピッチに乱入したのだ。
少年は、エムバペ選手の元に一目散に駆けよった。
スタジアムの警備員が少年を捕まえようとするが、パリのエムバペ選手は少年を優しく抱きしめた。
動画をよく見ると、アミアンのDFアルトゥーロ・カラブレージ選手も、警備員が少年に詰め寄るのを手で制止している。その後、主審は一度プレーを止めた。
大歓声の中、エムバペ選手は少年を抱き寄せたまま、タッチライン付近まで送り届ける。
次の瞬間、少年が着ていたダウンジャケットから本を取り出しエムバペ選手にサインを求めると、同選手は快く応じ、もう一度少年を抱きしめてプレーに戻っていった。
この様子をみたファンからは、「素晴らしい対応。これぞスターだ」「エムバペの神対応」などと賞賛の声が上がる一方、「対応は素晴らしいけれど、このようなエピソードが美談とされ過ぎるのも考えもの」「サインが欲しければ、ピッチに乱入すれば良いという前例になる」と否定的な意見も上がった。
試合中の観客によるピッチへの乱入が報じられることは、海外サッカーなどでは珍しいことではない。
今回のエムバペ選手の対応は確かに心温まるエピソードかもしれないが、過去にはピッチに乱入したファンが選手に暴行を加えるという事件も起きている。
見方を変えれば、試合の進行を妨げる危険な行為であるということも忘れてはならないだろう。
スペインのスポーツ紙・マルカによれば、エムバペ選手は試合後、自らサンタクロースの姿に変身し、クラブの基金を通じて同試合の観戦に招待されていた子どもたち約250人にプレゼントを渡したという。