美しい風景を堪能し、地元の味に舌鼓。その地の文化を全身で感じるなど、旅の楽しみは色々だが、「出会い」も欠かせない要素だ。
しかし、大人にもなると「友だち作り」にはぎこちなさや歯痒さが伴ってしまう人もいるし、ただ単に怖い気もする。
「私は元々は内向的な人間でしたが、ひとり旅を経験して社交的になりました。なので、誰かとお喋りしたり、社交の場を探すのがちょっと難しい、怖いっていう気持ちはよく分かります」 とハフポストUS版に語ってくれたのは、「My Life’s A Travel Movie」でブロガーをしている アリッサ・ラモスさん。「嘘じゃないですよ。今でこそ1人でも自信を持ってホステルやバーで過ごせますが、ここに来るまで何年も掛かったんですから」と彼女は続けた。
今回、ハフポストUS版はRamosさんを含む複数のひとり旅経験者に、地元の人や旅先で新たな仲間に安全に出会うコツを聞いてみた。是非、上手く取り入れて旅を最大限に楽しむのに役立てて欲しい。以下、ひとり旅から友達との2人旅、グループで行く旅まで、多岐に渡って使えるコツを紹介しよう。
1. 出発前にFacebook上で、目的地や特定の目的に沿ったグループに入る。
「東南アジアを周っていた時、『 Blackpackers Southeast Asia』という、その地を旅していたり、住んでいたりする黒人のためのグループがあったんです。違う国に行く度に『この国にいるよ』って書き込みをして、コーヒーやお酒を飲みに行く仲間を集めました。旅先でトラブルがあった時に助けを求めたりもできるので、とても良いですよ。大体の場合は誰かが助けやアドバイスをくれるんです」— Renée Cherez
2. 共有スペースのあるホステルや宿泊施設を選ぶ
「しっかりリサーチして、口コミも確認してください。『ここだ』と思う場所に行けば、きっと波長の合う人たちに出会えますよ。特にホステルはとても安いですし、宿泊客同士が交流できるように、楽しいイベントを開催しているところも多いです」― Anne Marie Crosthwaite
「ホステルはちょっと...」と思ったら、他の選択肢もある
「旅の途中で出来た友達の多くとは、ホステルで出会いました。間違いなくホステルは友達を作るのにうってつけの場所です。でも、いまいち馴染めなくて、居心地が良くなかったこともあるんです。ホステルが嫌だと言っているわけではありませんが、居心地が良くないなと思ったら宿を変えるのも手です。ホステルに限らず、居心地の悪い経験には直面したら、無理にとどまる必要はないんです。私は宿を変えた経験が何度もありますが、その結果、いつもより良い環境や暖かい人たちに出会って来ました」 — Cherez
3.女性専用ドミトリー(相部屋)を使ってみる
「女性専用のドミトリーの方が比較的に安心できます。男女混合の部屋よりも基本的に綺麗で静かですし、雰囲気に一体感があります。ひとり旅や少人数での旅行をしている女性たちと知り合う機会も増えますし、友達になって一緒に1日の予定を立てることもあります。ひとり旅をしている者同士の思い出深く素晴らしい友情は、ドミトリールームから始まることも多々ありました」― Atikah Amalina, The Tudung Traveller
4. 休憩をパブリック・スペースで過ごす
「誰かと知り合いたいなら、自分をオープンにしておかなくてはいけません。例えば地元のコーヒーショップで休憩したり、宿のラウンジで読書したり、ホステルの共有キッチンで食事をしてみたりすれば、自然と人と出会う機会が増えますよね。感じの良い挨拶に始まり、そこから会話が始まって、もしかしたら2年後その人と一緒にロードトリップする仲になるかもしれません。パブリック・スペースに腰掛けている人は、実は新しい友達作りを楽しみにしている人が多いんですよ」 ― Eamon Wood of the Wayward Wheeler
5. 積極的に誘い、誘われる
「本能に従って、積極的に『イエス』を言いましょう。誘われた時も『イエス』。『一緒に行ってもいい?』と聞かれたり誰かを誘う時にも『イエス』です。私を含み、社交の場が得意でない人もいますが、先ずはこの言葉を言ってみるだけで、色々な経験や出会いが生まれますよ」— Wood
6. 好きなことのワークショップに参加する
「例えばダンスが好きだったり、ヨガにハマってる人なら特にうってつけの方法です。好きな事なので楽しく(且つ安全に)他の人と交流できますし、Googleで『ヨガ・ワークショップ』などと検索したり、カフェなどに貼ってある宣伝広告などで簡単に見つける事ができます。それかバーやカフェで、近場にダンス関連のイベントがあるかを聞いてみるのも手です。滞在中の国にあるFacebookグループに問い合わせのメッセージをするのもいいでしょう」
― Cherez
7. ちょっと頑張って、新しいことに挑戦してみる
「旅先が精神的にリラックスできる場所なら、外出して新しいことに挑戦してみるのも手です。趣味を開拓したり、素敵な人や場所との出逢いも旅の醍醐味ですから。航空券を買って目的地へ行くのは旅の第1ステップに過ぎません。そこで疲れ切って、宿に1人で居るなんてご法度ですよ。1人でバーに行ったり、ドラァグ・ショーを見たり(これは私的LGBTQ旅のコツですが)、バンジージャンプをしに半日ツアーに参加したり、それかまだやった事の無いことに挑戦してみるのも良いですよ」— Adam Groffman of Travels of Adam
8.ウォーキング・ツアーに参加する
「ウォーキング・ツアーは基本チップ制で、あちこちで宣伝されていますし、どこかへ行くには最高の方法です。多くの旅人が一斉に集まってくるわけですからね。上手く活用すれば、ツアー中に他の参加者とお喋りをすることもできるので、『ツアーの後、ここに一緒に行かない?』なんて提案してみるのもおすすめですよ」— Alice Teacake of Teacake Travels
9. 他の旅人がどこで遊んでいるのかを知る
「私は8カ月の間、1人でアジア横断の旅をしていたのですが、どの国にも旅人が多勢集う場所がありました。例えばタイのバンコクで旅仲間を探したいならカオサン通りに行けば間違い無いし、ネパールのカトマンズに行ったならサメルの中心街でバーに行くのがおすすめです。こういう素晴らしい場所は観光ガイドブックの『Lonely Planet』最新版に掲載されています。驚くほど正確
で、新しい国に行くたびにその国の本を買っています」— Crosthwaite
(日本語の観光ガイドなら『地球の歩き方』もいろいろな情報が掲載されている)
10.地元の人が集まる場所を探すのもあり
「私のお気に入りの方法は現地のタクシー運転手や店のオーナー、滞在しているホステルやAirbnbのオーナーに聞いてみたり、単純にふらっと歩き回ってみたりすることです。特に辺ぴな地を訪れると、(現地の人に)『どこから来たの?』と聞かれることも多いので、そこから会話に繋がることが多々あります。その会話が、最高な地元の場所や話に発展し、新たな友達を得ることに繋がるかもしれません」— Crosthwaite
11.夜遊びツアーに参加する
「他の参加者たちと1〜2杯お酒を嗜みながら、どこの辺りが安全で自分好みなのかを調べることができるのでおすすめですよ。友達も簡単に作ることが出来ますし、ツアーが終わったらそのまま一緒に夜遊びを続けるのもありですね」 — Jen Ruiz of Jen on a Jet Plane
12. 地元のボランティア活動に参加する
「旅の期間が1週間であれ1年であれ、ボランティアは自分のスキルを活かしつつ、社会に貢献する最高の手段です。その地の文化を理解するだけでなく、似た価値観を持った旅人たちと出逢う機会にもなりますからね」
「Workawayのようなサイトに登録して、訪れる国に参加できるボランティアがあるか見てみて下さい。ラテンアメリカに1年ほどいた時には、震災復興のボランティアや、子供たちと放課後に交流するプログラムに参加しました。エクアドルのキトでサマーキャンプに参加した時には、親友との出逢いがありました。そこでボランティアが終わるまでの3週間を共に過ごした後、コロ
ンビアを9週間、共に旅しました」— Asia Dawn Simonelli
13. 賢く安全にマッチングアプリを駆使する
「1人で外国にいる時にマッチングアプリを使うなんて、確かに『どうなの?』って感じですよね。でも、何度も使ってきましたし、知る人ぞ知る最高の情報やツアー、地元の人を含む多くの新しい友達と出逢うきっかけになりました」
「基本的には、世界的に広く利用されているTinderを使っています。プロフィールには『現地の人や旅人からの、旅のおすすめ募集中のワールドトラベラー』と書き込めますし、もちろん『セックス目的の人はお断り』の注意書きもつけます」
― Ramos
アプリで知り合った人と実際に会うことになったら
「僕はゲイなので、イングランド内でゲイ人口が多いとされるマンチェスターを訪れた時には、Grinder(LGBTQ向けのマッチングアプリ)を使って、実際に会った地元の人が色々と案内してくれました。ヨルダンの首都、アンマンに行った時は、市街地にあるおすすめのLGBTQに人気のスポットを知ることができました。チェコ共和国のプラハでは、一緒にPride パレードに参加する仲間を作るためにも使いました。ただマッチングを使う時には、用心すること、可能な限り公の場で会うこと、嫌と感じたら相手が誘ってきても断っていいんだということを、しっかりと頭に入れておいて下さい」— Groffman
※回答は内容を鮮明にするため、ごく僅かに編集が加わったものです。
ハフポストUS版の記事を翻訳、編集、加筆しました。