先日、【飛行機に乗るのは「恥」? グレタさんの国、スウェーデンでは「飛び恥」「鉄道自慢」の新語が流行中】という記事を掲載しました。
環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが国連の会議に出席するため、ヨットで大西洋を渡ったというニュースを受け、日本国内でも飛行機による移動の環境負荷が知られるようになってきました。
しかし、ネット上などではグレタさんのアクションを「単なるパフォーマンス」のように捉える意見も…。
そこで、スウェーデンで実際にいま何が起きているのかを知るために、グレタさんと同じような志を持って活動しているNPOの方にインタビューをしたのがこの記事でした。
記事のポイント
・インタビューしたのはNPO「Vihållerosspåjorden(私たちは、地面にとどまる)」を主宰するマヤ・ロセーンさん
・スウェーデンでは今、飛行機での移動が減少し、鉄道利用が増えている
・「飛び恥」「鉄道自慢」などの言葉も流行している
・「自分ひとりが飛行機に乗らないくらいで何も変わらない、と思うかもしれないがそうではない。アクションしよう」とロセーンさんは呼びかけた
「どうか二極化しないで」
この記事に対し、日本大学理工学部航空宇宙工学科の2年生の方から、編集部に対してメールが届きました。
環境をよくするために努力している航空業界の人もいるし、「飛行機=悪」と決めつけるのではなく、中立的に報道をして欲しいという内容です。
皆さんはどのように感じるでしょうか。ぜひもう一度、元の記事や、グレタさんに関する記事をご覧いただけると嬉しいです。
今後も、新しい情報を読者に届けるという使命をまっとうしつつ、読んでくださった一人ひとりにとって、自分の行動を決める上で“ものさし”になるような情報発信を続けていきたいと思います。
本人の許可をいただき、メールの全文を掲載します。
こんにちは。
日本人で航空宇宙関係で勉強している学生です。
環境問題についての記事、とても興味深いです。
この記事を読んで、1つ不安に思ったことがあります。
それは、”飛行機は良くないもの”と決めつけてしまう風潮ができてしまうことです。
「飛び恥(Flygskam)」という言葉ができていると初めて知りました。
確かに今の飛行機はデータにある通り、環境に大きな悪影響を与えています。
しかし、環境に良い飛行機の開発もされています。
世界中で航空各社が環境対策に取り組み、環境負荷を抑えた機体の開発や導入も進んでいます。
環境を良くするために頑張っている航空業界の人々もいます。
そしてその人達は、当たり前ですが飛行機関係の仕事をすることによって生きるためのお金を稼いでいます。
また、飛行機は船よりも早く移動することができたりとメリットもあります。
飛行機自体を避けないで、環境に良いものも開発されているから、それらが世に出たらそれをのせるようにするなど、中立的な立場からの発言も必要だと思います。
どうか2極化しないで。
敬具