ラグビーワールドカップは11月2日午後6時から、イングランドと南アフリカが決勝を戦う。
絶対王者のニュージーランドを破り決勝に駒を進めたイングランドを、陰ながら支え続けたきた日本人選手がいる。
サントリーサンゴリアスの大越元気選手だ。
BBCによると、けがをしたウィリー・ヘインズ選手の代わりに、大会期間中の数週間、帯同選手としてイングランド代表の練習や最終調整を手伝った。
最終日の10月31日、感謝の印として、イングランド代表から大越選手に感謝のメッセージと、選手一同の名前入りのTシャツが送られた。
別れのシーンを撮影した動画が、イングランドのラグビー・フットボール・ユニオンの公式Twitter上に投稿されている。
「君は私たちのチームの一員だから、週末の決勝戦のチケットを用意したよ」
ベン・ヤングス選手がそう切り出すと、選手たちが拍手を送った。
ヤングス選手から手渡されたのは、選手ひとりひとりの直筆の名前が入った、イングランド代表のTシャツ。2人は握手を交わした後、ハグをしてお互いをたたえた。
大越選手は、次のような感謝と応援メッセージを返した。
「ありがとうございます。僕は、一クラブチーム、日本のチームで、いつもテレビで見ているような選手と一緒にできて、温かく迎えて入れてもらって、本当に感謝の気持ちで一杯です。ハードワークしているのも見てきているし、僕が言うのも何ですが、絶対に優勝できると信じている。これを着てしっかりと(応援します)」
大越選手の言葉に、選手たちも感謝を示した。その後、選手たちが大越選手の元に駆け寄り、握手し、頭を撫で、ハグし、お互いをねぎらった。
動画ツイートには「今日は元気の私たちとの最後の練習の日。サンゴリアス、選手を貸してくれてどうもありがとう。元気、君は素晴らしいスターだった。土曜日の決勝戦を楽しんで」と言う文言が添えられている。
続くツイートには、サインTシャツを着た満面の笑みの大越選手の写真も投稿された。
そんな大越選手の思いも背負って、イングランド代表は午後6時から、南アフリカ戦に臨む。