ラグビー日本代表は10月20日、ワールドカップの準々決勝で南アフリカと対戦し、3対26で敗戦した。
前回イングランド大会でのジャイアントキリングの再来とならなかった。日本は惜しくもベスト8で散ったが、過去最高の成績を残し、新しい歴史をつくった。
この日は、3年前に53歳でこの世を去った元日本代表、平尾誠二さんの命日。「ミスターラグビー」に勝利は届けられなかった。
圧倒的なパワーが立ちはだかった。
序盤は南アのパワー・猛攻が襲いかかる。スクラムから押し切られると、左サイドを突破され、前半3分にさっそくトライを許した。その後も猛攻は続きスクラムやモールでで押し負ける場面が目立った。しかし前半10分、南アのテンダイム・タワリラのタックルがイエローカードを取られ、10分間の退場。1人多い日本が攻勢にでる。
前半13分、パス連携から福岡堅樹が左サイドを突破。そこから攻めを重ね、ゴール直前に迫ったが、トライに一歩及ばなかった。ここからは日本の時間。 20分ごろに相手のスクラムで反則を誘い、田村優がペナルティを成功させた。
その後も、スクラムやラインアウトからの早いリスタートや華麗なパス回しで翻弄。何度もチャンスを作り出し、南アは防戦一方だった。
前半終了間際、南アがトライを奪われたかに見えたが、トラベリングの反則で命拾い。圧倒的な攻撃力を誇る南アに5点しか許さず、前半を3ー5で折り返した。
後半は打って変わり、日本は防戦一方。立ち上がり2分、浮かせたキックからの競合いで反則を取られ、南アにペナルティキックを奪われた。さらに6分には、南アに右サイドの突破からトライを奪われたかと思われたが、スローフォワードの反則でまた命拾いした。
だが直後の8分、スクラムで選手の体が浮く反則を取られ、ペナルティキックを沈められ11-3。南アのパワーがのしかかる。得意の力勝負に持ち込まれ、日本はスクラムで押し込まれる場面が相次いだ。攻撃の手を緩めない相手に抑えられなかった。
後半22分にはペナルティを決められ、後半25分には、モールで押し込まれ、抜け出した相手にトライを奪われた。
後半30分には、相手の巧みな突破から、左サイドを一気に攻められ、追加のトライで突き放された。
攻撃は最大の防御。日本は後半ほとんど攻めさせてもらえず、1点も奪えなかった。
0-5(前半4分):南アのトライ成功
3-5(前半20分):日本の田村がペナルティ成功
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3-8(後半4分):南アがペナルティ成功
3-11(後半9分):南アがペナルティ成功
3-14(後半24分):南アがペナルティ成功
3-21(後半26分):南アがトライ、コンバージョン成功
3-26(後半30分):南アがトライ成功