日本列島を通過し、広い範囲で甚大な被害を出した台風19号。Twitterに投稿された避難の体験談を描いた漫画イラストが話題になっている。
投稿したのは、つかはらゆきさん。今回の被災・避難体験を踏まえて、避難生活で必要な準備や、持参した方が良いものなどを紹介している。
つかはらさんや投稿されたツイートによると、多摩川の近くに住むつかはらさんは、「避難準備」が発令した2時間ほど後、12日午後1時半ごろに避難した。
まず「失敗」と感じたのは、避難時のリュック。災害用持ち出し袋は作っていたが防水ではなく、ゴミ袋を被せたがびしょ濡れになってしまった。
あまりの風雨でスマホを見て移動する余裕はなかったため、避難所までの経路を事前に確認する必要性を実感したという。スマホをジップロック入れていたため、濡れずに済んだと振り返る。
避難所では、自身の情報を記帳し、アレルギーや体調の不安などを書くスペースもあった。体育館にいたのは50人ほどで、半分ほどが埋まっていた。
1人分のスペースがテープで仕切られ、毛布などが貸し出された。2時間ほど後には満杯状態となり、避難勧告が出た時はその後だったという。
避難所に来てよかったのは、安全性が確保されていること。自宅では終始水位の確認をしていたが、避難所では情報を判断できる職員が側にいたので、精神的に安心できたという。
一方で、避難所は安全な場所を貸してくれるだけなので、避難生活に必要なものは自分で揃える必要がある。ないと困るもの、持って来てよかったもの、持って来ればよかったものとして、次のようなものをあげている。
ないと困るもの:食料、飲み物、常備薬
持って来てよかったもの:耳栓、バスタオル、充電器、スリッパ、ハンドジェル、貴重品用サコッシュ、
持って来ればよかったもの:本、簡易用の枕、身体を拭くシート
台風や大雨での避難では、防水対策としてバッグの中身はゴミ袋に入れてからバッグに入れることを薦めている。寝る際は音、光、床への対策で、耳栓やアイマスクがあると便利だという。
ツイートでは、自宅を離れての避難の判断についても描写している。
「迷われている方は避難をしてください」
台風の進路や暴雨のピーク時刻などの情報を収集した上で、避難すべきか迷っていたつかはらさんは、NHKアナウンサーのきっぱりとしたこの一言に救われたという。
避難勧告が出る前ということもあり、避難する前にはお風呂に入った上で、十分に食事をとったという。一方で、イヤホンを持参せず、避難所でネットテレビやラジオでうまく情報取得ができなかったことを、反省点としてあげている。
つかはらさんは、約16時間ほど避難所で過ごして自宅に戻った。最後に自分の答えとして、「情報は重要。判断は【安心かどうか】避難は迷ったら早めに行く!」と締めくくった。
つかはらさんはハフポスト日本版の取材に、「普段から広告マンガを仕事で描いているので、避難所でもマンガを描くのが一番落ち着けた」と避難の様子を漫画にした経緯を説明。「友達が避難しようか迷ってて下書きを送ったんです。知りたい人もいるんだ」と思い、ツイートで広く発信したという。
普段から、広告マンガを仕事で書いているつかはらさん。リツイートが伸びるのを見て、「仕事のプロモーションに運良くなれば嬉しいと思った」と正直な気持ちも打ち明けた。