女子テニスの大坂なおみ選手の元コーチが、「賞金の20%を永久に受け取る契約を結んだ」として、大坂選手らを訴えていた問題で、アメリカ・フロリダ州の裁判所が9月13日(現地時間)、元コーチのクリストフ・ジーン氏の訴えを棄却した。
現地の専門メディアによると、デイビッド・A・ヘイムズ裁判官は「未成年者との契約には法的拘束力がなく、当時未成年だった大坂なおみ選手と姉のまり選手は、契約を否定している」として、ジーン氏の主張する契約には強制力がないと認定した。
同メディアに掲載されている判決文によると、「フロリダ州では、未成年との金銭契約には法的拘束力が発生せず、契約の有効性を確認したい場合は、承認のために裁判所に契約書を提出する必要がある」と指摘。契約書の提出もなく、ジーン氏の主張する契約の条件も曖昧だとした。
大坂選手側の弁護人は「私たちはこの決定に満足しています」と声明を発表しているという。
ジーン氏は今年3月、大坂選手の父親が当時のコーチ料を支払うことができなかったため、姉妹の獲得賞金の20%を「永久に受け取る」契約を結んだと主張。父親と大坂選手姉妹を提訴していた。