「絶対に許すつもりはありません」日本代表FW・鈴木武蔵選手への差別的な発言、大分トリニータが声明

差別的な発言を受けた鈴木武蔵選手がツイッターで綴った思いは、日本への感謝だった。
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アジア2次予選・ミャンマー-日本。後半、ドリブルする日本代表の鈴木武蔵(右、札幌)=10日、ミャンマー・ヤンゴン
時事通信社

サッカーJ1・大分トリニータは、同クラブのサポーターを名乗る人物が、サッカー日本代表FWでJ1・北海道コンサドーレ札幌の鈴木武蔵選手に対し、ツイッターで差別的な投稿をしていたとして、公式サイトで声明を出した。

サポーターが投稿したとみられるツイートは、すでに削除されている。

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大分トリニータの声明文
大分トリニータ公式サイト

毎日新聞デジタルによれば、J1大分のサポーターとみられる人物は9月10日、鈴木選手に対し、「あの見た目で日本代表なんてインチキじゃない?」「代表から追放しなさい」と容姿に言及した差別的な内容の投稿をしていたという。

これを受け、J1大分は「SNSによる差別的な投稿について」という見出しで公式サイトに声明を掲載。

差別的な発言について、「絶対に許すつもりはありません」と、差別的な投稿を強く非難した。

掲載された文章は、以下の通り。

大分トリニータのサポーターを名乗る方により、SNSで北海道コンサドーレ札幌の鈴木武蔵選手に対する差別的な投稿が行われました。

 

発信者については人物や何を目的に投稿したのか定かではありませんが、大分トリニータとしては、このような差別発言を絶対に許すつもりはありません。

 

我々は、今後とも、差別や暴力のない社会の実現に向けて、多くの仲間とともに努力していくことを誓います。

 

株式会社大分フットボールクラブ
代表取締役 榎 徹

この行為について、差別的な発言をされた日本代表FWの鈴木武蔵選手は12日、自身のツイッターを更新。

「お父さんの血がなかったら日本代表になれてなかったと思いますし、ハーフである事、日本という素晴らしい国で育った事に感謝してます」と思いを綴った。

鈴木選手の出身地はジャマイカで、ジャマイカ人の父と日本人の母の間に生まれた。

7歳からサッカーを始め、小学生の頃から群馬県太田市を拠点におくサッカークラブでプレーしていた。

現在は日本代表に選出されており、9月10日に行われたサッカーW杯カタール大会のアジア2次予選の日本対ミャンマー戦では試合の後半から出場していた。

12日に投稿したツイートで鈴木選手は、差別的な発言があったことについて、「サッカーで見返すしかないですからね。そうやって小さい頃からやってきたので」と書き込んでいた。

【訂正】当初の記事では、大分トリニータが「公式サイトで謝罪した。」などと記載していましたが、「声明を出した」という表現がより適切だと判断し、タイトルや本文を修正しました。(2019/09/14 20:25)