『天気の子』5万人の署名に応え映画大国インドで公開決定
新海誠監督の映画『天気の子』(公開中)が、インドで公開されることが発表された。ムンバイ、デリーをはじめとするインド全国20都市で、10月11日から予定されている(配給会社:Vkaao/興行会社:PVR Cinemas)。日本のオリジナルアニメ映画としては、初の一般公開となる。
既に第44回トロント国際映画祭への出品が決定、さらに公開前から世界140の国と地域での配給が決定するなど世界中から注目されていたが、インドでの公開決定はちょっと特別。
そもそも、「ボリウッド」という言葉が生まれるほど、映画大国のインド。しかし、大人が映画館でアニメを見る文化は無く、劇場でオリジナルアニメ映画が公開されることは極めて稀。さらに、インドで一般公開された日本の作品は、過去にカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した『万引き家族』と、FOXが配給する『ドラゴンボール超 ブロリー』の2作品のみ(※現地配給Vkaao調べ)。
そんな中、インドで『君の名は。』の人気が高まり、新海監督の熱心なファンも増え、今年の4月にインターネット上で『天気の子』のインド公開を求める署名活動が起こったのだ。約5万人を超えるファンの署名が集まり、その声が新海監督本人や東宝の海外配給担当者、現地配給会社買い付け担当者の耳にも届き、署名活動に応える形で公開が決定した。配給側も「これまでの日本映画と比較しても大きな公開になる可能性が十分ある」と期待感を高めているという。
新海監督は「インドで『天気の子』の劇場公開を求める署名キャンペーンが始まって以来、僕の元にもインドのアニメファンから多くのメッセージが寄せられてきました。純粋さと熱量に圧倒され、『自分もインドでの上映を望んでいる、配給会社と話し合い進展があったら報告する』とファンの方々に伝えてきました。ですので、ようやく約束を果たせたような思いです。神話と映画の国インドで『天気の子』をどのように楽しんでいただけるのか、今からわくわくしています」とコメントを発表。
今月8日から公開がはじまった香港では、数々のハリウッド大作を抑え、公開初日の観客動員数1位を獲得。この後も各国で続々と公開が予定されており、『天気の子』旋風は、世界で吹き荒れそうだ。
■世界公開の状況
香港:8月8日(済)
オーストラリア:8月22日
インドネシア:8月21日
ベトナム:8月30日、
シンガポール:9月12日
台湾:9月12日
韓国:10月
ロシア:10月31日
タイ:11月7日
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