浅野朝子(あさのあさこ)
浦添市内間にある「チキン丸焼き専門店 ブエノチキン浦添」というチキン料理専門店を経営する社長。元コピーライター。通称ブエ子さん。お昼時には、親子連れから近辺の会社員までたくさんの人が訪れ、笑顔が素敵な彼女の職場は明るく元気な雰囲気に包まれている。子どもからご年配の方々にまで愛されるブエノチキンの丸焼きチキンはとても美味しい。
どんなコンプレックスだった?
私、友達ができないというコンプレックスをずっと抱えているんですよ。今も。昔から他愛のない会話みたいなものができなくて、いつ誰と話しても、質疑応答のような会話になってしまうからだと思ってます。例えば、友達が「これおいしいよ!」って話しかけてくれたとき、だいたいみんな「わかる!」「おいしいよね!」みたいな軽い返事をするじゃないですか。でも私は「それはどこで買ったの?どんな材料なの?なんでそう思うの?」というような、質問攻めで返してしまう。軽く受け答えをすればいいだけなのに、意味のある会話にしなきゃいけないような気がして、”ただの返事”ができないんですよね。質問したあとは相手がそれに答えて、終わり。そこで相手からの質問がないと、そこで会話が終わっちゃう。そういう会話しかできないから、いつ誰といても距離感を感じています。
どうやって乗り越えた?
そうですね…まだ乗り越えた感覚はなくて、受け入れることができたって感じです。社会人になって、ライターとして取材をするようになったんですが、そのなかで『質問で会話をしてしまう癖は自分の強みなんだ』と思えるようになりました。取材は質問がないと成り立たないですから、今までの自分の癖が活かせることがわかって、この個性はあって良かったんだなと。ライターとしてたくさんの人と会う中で、自分の会話の仕方でも楽しく話ができる人を見つけて、自分だけじゃないんだと実感できて嬉しくなりましたね。
いまの自分は好きですか?
いやー、自分の個性を肯定はしてますが、今でも会話をするのに不安とか恐怖は感じます。常に悩んでますよ。もっと友達が欲しいとか、かまってほしいとも思いますし。(笑) ただ、何か大きなことを成し遂げられるのは、変わり者やこだわりの強い人だと信じてるので、頑張っていきます。旦那もかなりの変わり者なので、人と違うことがダメなことではないんだと肯定はできてます。でもやっぱり、楽しい、嬉しい、みたいな感情をそのまま出せる人には憧れますね。(笑)
同じコンプレックス持ってる人にメッセージをお願いします。
ぜひ、私と友達になりましょう!
10代、20代と、友達ができないことに悩み続けて、やっと30代で受け入れることができて。これから40代、50代にかけて、それをポジティブに捉えることができるようになるような気がしてます。でも、20代くらいで今みたいに受け入れることができてたら、もっと楽しかったかもって思うんですよね。なので、同じように友達ができないと悩んでる方がいたら、ぜひ会いに来てください。お話しましょう!
本記事は、2018年12月02日の『コンプレックス大百科』note掲載記事
より転載しました。