8月1日、れいわ新選組から初当選した重度の障害を持つ舩後靖彦議員と木村英子議員が参議院に初登院した。
れいわの山本太郎代表は2人の初登院の節目に、テレビ朝日系列「羽鳥慎一モーニングショー」に生出演。「左派ポピュリズム」と称されることについて、「人々を救うことをポピュリズムと言われるなら、そうです私はポピュリストですと言ってやりたい」と語った。
「なぜ自己責任を求めるあなたたちは税金でご飯を食べてるんですか? という話になる」
テレビ朝日局員で番組コメンテーターの玉川徹氏から「新聞なんかで左派ポピュリズムじゃないかと言われていることについてどう思うか」と質問されると、山本代表は少し笑って次のように語った。
「私がやりたいことは何かというと。この国に生きる子どもたちの約7人に1人が貧困、高齢者の5人に一人、単身女性の3人に1人が貧困と言われる状況。これはあまりにもおかしい。社会が壊れているといっても、もう過言ではない。20年以上のデフレの中で、小さなパイの奪い合いを私たちはさせられてきたわけですね。その究極まで極まった状態であると。それに対して、国の力で投資をしながら底上げをする。国の責任で」
「人々を救うということをポピュリズムと言われるなら、そうです私はポピュリストですと言ってやりたいと思います」
続けて、玉川氏は「山本さんは弱者のポピュリズム、橋下徹さんは強者のポピュリズムという感じがする」と持論を述べた上で「橋下さんの考え方はどう思うか」と質問。
山本代表は「考え方の一つだが、これを政治に持ち込まれるとかなり荒んだ世の中になる。政治の中で自己責任論が強まるのであれば、『なぜ自己責任を求めるあなたたちは税金でご飯を食べてるんですか?』という話にならないですかね」と応じた。
枝野氏の勧誘は「光栄」。N国と並べて報道されるのは「心外」
立憲民主党の枝野幸男代表から「野党5党派(立憲民主、国民民主、共産、社民各党と衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」)に加わっていただけるのではないか」と秋波を送られたことについても質問された。山本氏は「あ、そうですか。それは光栄といいますか」と驚いた様子で、「一緒に入れていただけるのならぜひ」と前向きな姿勢を示した。
ただ、消費税の5%減税・廃止を訴えるれいわと野党5党派では、消費税政策についての主張が異なる。山本代表は「5%の話も進めていきたい」と強調した。
枝野代表は7月31日の定例会見で、れいわについて「従来の野党5党派の枠組みに加わっていただく余地があるのではないか。どこかのタイミングで、先方の意向、認識をうかがった上で、それを踏まえていかねばならない」と述べる一方、消費税政策については「今の政治状況を変えていこうという流れの中に、ご一緒いただける余地があるならば、それをどうやったら乗り越えられるか、今後の判断だ」と明言を避けていた。
一方、メディアでNHKから国民を守る党(N国)と同列に取り上げられることについては「心外という部分があるのは間違いないが、ニーズはあるんだと思います」と苦笑した。