あの「ミッション:インポッシブル」の敏腕スパイ、イーサン・ハントも所属しているCIAが、なんと公式Instagramを開設した。
CIAはアメリカの情報機関として、対外情報を集めるスパイ活動もしている。
秘密のベールに包まれたCIA。まさかのインスタ登場に世界中が動揺している。
スパイの机?写真に隠された謎とは…
2019年4月25日、突如現れた公式アカウントに投稿された写真は、誰かの仕事机のようだった。
日本では「ミッケ!」の絵本で親しまれている“I SPY”という遊びのセリフに合わせて次のように言葉を添えていた。
「私が見てる…はな~んだ?(I spy with my little eye…)」
何の変哲もないデスクだが、イスのひじ掛けには銀髪のカツラと黒縁メガネが見える。変装にでも使うのだろうか。
また無造作にイスにかけられたコートからは、CIAのジーナ・ハスペル長官の身分証らしきものが顔をのぞかせている。
アラビア語のような文字で書かれたノート、壁には中国の地図が貼られている。
よく見れば、時計は8時46分を示している。午前8時46分は、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロが起きた日、1機目の旅客機がニューヨーク・ロウアーマンハッタンのワールドトレードセンター・ツインタワー北棟に突入し、爆発炎上した時間だ。
このほかにも、映画『アルゴ』のモチーフとなった“偽装の達人”で、元CIA職員のトニー・メンデス氏らしき男性のイラストが書類に挟まっている。
トニー・メンデス氏は1979年、イランで起きたアメリカ大使館占拠事件で人質救出作戦の指揮をした、伝説のCIA職員だ。
4月18日にインスタ開設計画を発表。でもページは少なくとも2013年からあった?
CIAのジーナ・ハスペル長官がInstagramの開設に言及したのは2019年4月18日、アメリカ・アラバマ州にあるオーバーン大学で開催された国家安全保障フォーラムだった。
ハスペル長官は講演で「広報部がInstagramのアカウントについて開設準備を進めている」と語った。
インスタを始める理由は何なのか。
アメリカの大手テック・IT系メディアである「The Verge」に対し、CIAの広報担当チェルシー・ロビンソン氏は「CIAがInstagramに参加するのは、CIAについての歴史をシェアし、優秀な人材を迎え入れるための一つの方法です」と語っている。
CIAは告知通り、4月25日になって初めての投稿をした。ただ、アカウントのページ自体は初投稿よりもずいぶん前から準備されていたようだ。
アメリカのテックメディア「Mashable」によると、4月18日時点では、CIAのマークと共にランダムなコードが書かれたページが用意されていた。
ちなみに、過去のページをさかのぼって見られるインターネットアーカイブ「Wayback Machine」を使うと、少なくとも2013年4月6日にはこのページが存在したようだった。