ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明選手が1月20日、闘病中だった妹の前川久美子さんが13日に38歳で亡くなったことを自身のブログで報告、「まだシーズンまっただ中なので悲しみを引きずってはいられません」と心境を記した。
妹は16歳の時に再生不良性貧血という血液の難病に掛かり、
余命5年と言われましたが、その後 臍帯血移植という移植手術をして元気になりました。
その後は肺炎や副作用や合併症を繰り返し、入退院を何度もしながら闘病生活を送ってました。
いつも痛みに耐えながらの辛い日々だったと思います。
昨年の5月終わりに意識を無くして8ヶ月間が経ち、一度も意識を戻す事なく母親の元へ旅立ってしまいました。
僕は妹の為にフライング世界選手権でなんとか頑張り5位入賞し、大会が終わって直ぐに帰国しました。
僕の為に葬儀を5日も遅らせてくれました。
妹の旦那さんと僕の家族(父、姉)には今までずーっと妹の面倒を見てくれていたので、感謝の言葉しかないです。本当にありがとう。
18日、19日と葬儀を滞りなく終え悲しい別れをして来ました。
葛西選手は15、16日のフライング世界選手権個人(オーストリア)では喪章をつけて臨み、自己最長に並ぶ240.5メートルの大ジャンプも見せて5位となった。
試合直後のブログに「最高のジャンプを贈ることが出来ました!」と記していた。
葛西選手は1997年、火事でやけどを負った母を亡くしている。
ソチ五輪の際には「母や妹のつらさを考えると、俺の苦しみなんてちっぽけ」と語り、二つのメダルを獲得すると「母はいつも僕を支えてくれた。妹も『頑張って』と応援してくれた。妹は入院しているがメダルを取れたことで元気になってくれると思う」と語っていた。
(妹死去のジャンプ葛西「悲しみ引きずっていられない」:朝日新聞デジタルより 2016/01/20)
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