熊本地震の政府現地対策本部長だった松本文明・内閣府副大臣が代表を務める自民党支部が約10年間にわたり、松本氏の妻が所有する東京都内のマンションを事務所として使用し、計約2000万円の家賃を支払っていたこと、産経ニュースなどが4月29日に報じた。
関係者や不動産登記などによると、松本氏が代表の「自民党東京都第7選挙区支部」は、松本氏の妻が平成18年10月に購入した中野区内のマンション一室を事務所とし、毎月18~19万円余を事務所家賃として妻に支出。総額は約2千万円に上るとみられる。
マンションは築40年以上の12階建てで、事務所は6階の一室(約69平方メートル)にある。26年分の政治資金収支報告書によると、家賃は毎月19万1800円だった。松本氏の妻は産経新聞の取材に「母の遺産と私の貯金で購入し、事務所として賃貸契約を結んでいる。他人に貸せばもっと多くの家賃収入になる」と話した。
(松本副大臣の政党支部、妻に事務所費約2千万円 事務所は妻購入のマンション…「税金還流」と識者指摘 - 産経ニュースより 2016/04/29 05:00)
時事ドットコムニュースは「支部には政党交付金などとして税金が交付されており、公金の身内への環流として批判を呼びそうだ」と伝えた。
熊本地震で政府の現地対策本部長を務めていた松本氏は、21日の衆院総務委員会で、政府とのテレビ会議を通じ、河野太郎防災担当相に自身らへの食事を差し入れるよう要請していたとして陳謝した。対策本部長は、就任5日となる20日に交代となっていた。
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