深刻化しているオーストラリアの森林火災が、1月20日から開幕するテニス全豪オープンにも影響を及ぼしている。会場のあるビクトリア州・メルボルンにも森林火災の煙霧がたちこめ、プレー中に呼吸困難になって予選を棄権する選手も。1月20日には前回王者の大坂なおみ選手が試合をする予定だが、開催を強行することに対して疑問視する声も上がっている。
オーストラリアでは2019年末から南東部を中心に大規模な森林火災が多発。BBCによると、これまでに消防士を含め28人が犠牲になり、1000万ヘクタールが焼失した。ビクトリア州も森林火災の深刻な被害が出ており、会場のメルボルンに煙霧が立ちこめる事態も起きている。
AFP通信によると、1月14日の予選では、出場選手1人が煙の影響で呼吸困難となり棄権。治療した別の選手もいたという。CNNによると、棄権した選手は取材に対し「呼吸が出来なくてパニックに襲われた」「私にとって、もっとも厳しい試合のひとつだった」と語ったという。
メルボルンで開かれた別の大会に参加していた元世界ランキング1位のロシアのマリア・シャラポワ選手も、出場していた試合が煙霧の影響で中止になった。