(photo by Sleeperon)
僕らが人に何かを教えるとき、自分が教えるほどそのことを良くは知らないからと躊躇してしまうことが多いのではないだろうか。
エキスパートでなければ、教える資格がないと。
僕も、なんとなく、そんなふうに感じていたのだけど、Mediumの人気記事
・How To Learn New Skills (fast and easy) (早く簡単に新しいスキルを学ぶ方法)
を読んで、そんな躊躇は無用かもしれないなと思った。
筆者(Yann Girardさん)はドイツ生まれの起業家なのだけど、英語の読み書きもネイティブと遜色なくできて、しばしば驚かれるそうだ。
しかも、彼にとっての第1外国語はフランス語で、英語は第2外国語なのだという。
もともと、ドイツ語、フランス語、英語というのは、似ている部分も多く、学びやすいということもあるだろうけれど(彼もそう書いている)、第2外国語の英語にそれほど習熟した理由は、彼が中国に滞在しているときに、中国や日本の会社で英語を教えて、事業に必要なお金を稼いだいたからだという。
最近、彼はインタビューを受けて、あらためて気づいたこととして、こう書いている。
彼女の質問を読んで、新しいことを学ぶ最高の方法は、(少なくとも自分にとっては)、学んだことを同時に教えることだと気がついた。
何かを誰かに説明しているとき、理解がすすむというだけでなく、魔法のように自分の一部になるように感じるんだ。
ちょうど英語を教えている時、それがマジックのように僕の一部になったように。
そういえば、僕が海外に向けてアンティークの着物を売ることを始めたころ、商品の知識は十分とは言えなかったけれど、毎週1回、英語のニュースレターを自分で書いていた。
染織や着物のことのなかからテーマを決めて本で調べ、それを自分で英語にして配信していた。
それを何年も続けたので、おおいに勉強になった。
読んでくださる方も増え*1、かなり負担だったけれど、毎回のようにさまざまなレスポンスがいただけるので、やりがいもあった。
Yannさんが言うように、それを続けたおかげで、僕の職業上のスキルの血肉のなったような気がしている。
彼はこうも書いている。
そのことについて、エキスパートであるか、少し前に習ったばかりか、あるいはいま学んでいる途中かということは、問題ではない。
その通りだなと思った。
彼のように、僕も、どんどんブログに書き記してシェアしていきたいと思っている。
学んだばかりのことも、学んでいる途中のことも。
*1:いま確認したら、英語のメールニュースの登録者数は、17000件ぐらいでした。
(2014年12月20日「ICHIROYAのブログ」より転載)