小平市の住民投票が不成立 「35%の人々の声はどうなるのか」の意見も

東京都小平市の都道建設計画の見直しを問う住民投票は、投票率が規定の50%に届かず不成立に終わった。5万枚以上も集まった投票用紙は開票もされずに廃棄される見通しだ。「開票しないのはおかしい」という意見から、「いや、理解できる」という意見。さらには投票率の低さの原因について「住民の多くが関心を持てるテーマではなかった」など、さまざまな意見が寄せられている。一部抜粋する形でまとめてみた。
|
Open Image Modal
Chika Igaya

東京都小平市の都道建設計画の見直しを問う住民投票は、投票率が規定の50%に届かず不成立に終わった。約14万人の有権者がいたが、投票率は35.17%だった。5万枚以上も集まった投票用紙は開票もされずに廃棄される見通しだ。今回の住民投票について、ハフィントンポストでも「小平市の住民投票、投票率50%に届かず不成立 」と速報を出したが、すでに50件以上のコメントが集まっている。

「開票しないのはおかしい」という意見から、「いや、理解できる」という意見。さらには投票率の低さの原因について「住民の多くが関心を持てるテーマではなかった」など、さまざまな意見が寄せられている。一部抜粋する形でまとめてみた。

■「開票しないのはおかしい」という声

実際に投票した者としては、投票率を理由に開票されなかったのは悲しいし残念です。

Kenichi Ito2013年05月28日14時41分

50%に満たないから開票しませんって、じゃあ真面目に投票した約35%の人々の声はどうなるのでしょうか?

不成立ならそれはそれとして、開票はするべきだと思う。

Kenji Ohira2013年05月28日22時57分

今回の開票をしないという扱いについては、とても不思議でなりません。少なくとも3割を超える住民が意思を示した結果をなかったコトにするというのは、民主主義の考え方からしておかしいのではないでしょうか?他の方がおっしゃっているように、賛成もしくはどちらでも良い人が投票しなかったとすれば、それは、「意思を示す」権利を放棄したことになります。そういう人に配慮する必要はないと思います。

Koji Fukuda2013年05月27日13時10分

■「開票しないのは理解できる」という声

個別具体的な政治課題を対象にその賛否を問う住民投票の性質上、その政治課題に問題点があると考える市民は積極的に投票を行います。他方、その政治課題に問題点がないと考える市民はあえて投票を行うまでの行動を起こさない傾向が強いと思われます。そうすると、低い投票率であるがゆえに、住民投票の結果が賛否いずれかに偏る状態が生じると思われます。現在の日本社会における数字の扱われ方として、低い投票率よりも具体的な投票結果に重きが置かれ、その投票結果が金科玉条のごとく用いられるでしょう。このような事態は、換言すれば、一部の市民の意見だけが採用されたことを意味します。これはこれでフェアではないと思います。

mochicof 2013年05月27日10時56分

憲法改正手続きの国民投票を考えれば、50%以上の投票率がなければ開票しない、という決定は支持せざるを得ません。いわゆる国民投票法でも、投票率が50%(個人的には70%)を超えないと開票しない、という条文を入れるべきですね。

yosomibito2013年05月27日 03時21分

■小平市民の関心の低さを指摘する声

意外に低投票率だったという印象。それはハフィントンポストも含めてネット上ではこの話題を多く見かけ、自分が住民であれば賛成反対のいずれでも投票には行ったと考えられるから。その意味では、ネットにおける盛り上がりはリアルの世界に影響を与えていないし、地元ではネット以上の盛り上がりがなかったのかと考えてしまう。

shinabamorotomo2013年05月27日 10時59分

もともと 道路という市域住民のほんの一部の住民にしか問題意識の持てないテーマだったのですね。この様な問題に住民投票という行動はフィットしないと思います。やはり 場合によっては過激な行動に成りかねないかも知れないが、今の日本で成果を求めるなら、デモンストレーションが唯一の方法だったかも知れない。

amigogeru2013年05月26日22時11分

最近の劇場型というかはっきり自分の生活にある程度影響しそうな問題について、「賛成」「反対」を明示するようなメッセージを問いかける投票でないと、選挙含め、参加者が参加していないと感じます。色々調整してでのうえの、この形での投票だったので、仕方ないとは思いますが、正直このメッセージでは参加しようという意識はなかなかでないのも仕方ないのでは?と思いました。

Eri Nomura2013年05月26日22時04分

このようにネット上では熱い意見から冷めた声まで、受け止める声は人によって違っている。

一方、小平市在住で、住民投票の実現に奔走した哲学者、國分功一郎さんは以下のようにツイートしている。

また、今回の住民投票の投票用紙5万1010枚は、市選管が保管箱に移し替えた。市は住民投票条例が失効する90日後に廃棄する方針だが、市民団体が27日、投票の内訳の開示を求める情報公開請求を出している。産経新聞は以下のように報じた。

都道整備計画をめぐる東京都小平市の住民投票が不成立となったことを受け、市民団体が27日、すべての投票用紙の写しを見せるよう求める情報公開を同市に請求した。市民団体の共同代表、水口和恵さん(51)は「5万人以上が投票したのに開票もせず廃棄するのはひどい」と批判している。(MSN産経ニュース 2013/5/27 18:50 )

情報公開がなされて、5万人の声が明らかになるのかどうか。こちらも注目を集めそうだ。

(※今回の小平市の住民投票、投票率が35%を超える結果が出たのにも関わらず、開票しなかったことについて、読者の皆様はどう考えますか?コメント欄にご意見をお寄せください)