テレビで顔を見ない日はないくらい大ブレイク中の俳優、西島秀俊の「熱愛報道」についてワイドショーでやっていたのをぼんやり見ていたら、西島氏が相手の女性に求める結婚の条件というのが出てきて、ちょっと笑ってしまった。
1. 仕事のワガママは許すこと
2. 映画鑑賞についてこない
3. 目標を持ち一生懸命な女性
4. ”いつも一緒”を求めない
5. ”女の心情”の理解を求めない
6. メール返信がなくてもOK
7. 一ヶ月半会話がなくても我慢すること
「とにかく俺に構うな」と言いたいように思える。条件を個別に見れば許容範囲だったとしても、それがずらずら並ぶと異常に頑なな印象。勝手に推測してみた。
1. 結婚なんかする気はないので、わざわざ女性に引かれるようなことを言っている。
2. 過去に非常にウザいタイプの女性とつきあっていた反動で、こうなってしまった。
3. もともと「女なんかめんどくせ」な、古風でマッチョな人。
何となくだが、3番目ではないかと思った。「相手の女性に叱られると眠くなる」などと語っているらしいので。
おそらく女といるより一人か男同士でいた方がずっと楽しい、ホモソーシャル大好きタイプだ。ビートたけしのファンであるところも、さもありなん。ぶきっちょで優しい新米パパ役のCMにうっとりしている女性が多いらしいが、あれは本人とは真逆の像だろう。
昔は、西島秀俊と同じようなことを言う男性は多かったし、今でも40代以上の男性の半数以上は内心そうなのではないだろうか。実際に女性とつきあった場合、これらの条件を完全に叶えることはほとんど無理なので表向きは合わせているが、実は隠れマッチョだったりする(私の夫もそう)。
今、普通のルックスの男性が結婚の条件として上のような発言をしたら、「何様のつもりか」と多くの女性からの猛バッシングに遭うだろう。でもイケメンだと「全然OK」と許容される(場合がある)。「こんなワガママな人には私でなきゃ」という感じになる女性もいる。
これを男女ひっくり返しても同じようなことは言える。冷たくつれないイケメン/美女、ちょっとS気味のイケメン/美女、横暴だと思えるくらいのイケメン/美女というのは一種の萌え対象だから、「逆にそこがイイ」などと思われたりする。普通だったら「ありえねー!」だとしても。
西島秀俊はただのイケメンではなく、才能もお金もあるのでますます「全然OK」になりやすい。
ただ残念なのは、結婚生活というものが結構長いということだ。
短期間なら「逆にそこがイイ」と思えたことがだんだんと苦痛になり、「なんで私ばっかり我慢してるの?」となり、言えない不満がどんどん溜まっていく。
将来歳をとって介護が必要になった時まで「とにかく俺に構うな」でいるのは難しいので、早いうちから相手に適度に合わせていかないと後が大変。
ってものすごい余計なお世話ですねハイ。
西島秀俊は去年のNHK大河ドラマで見せた「肉体美」で主婦層の人気に火がついたそうだが、その無駄に鍛えた上半身の画像を後で見て「ストイック」というより「自分が一番好きな人だ」と思った。もちろん俳優としては重要な資質である。
個人的にはカラダより、しばらく見てないうちに何だかガイジンのような感じになった鼻の方が気になるが、いずれにしろもともと恵まれている土台をさらに理想に近づけたいという情熱は、「自分大好き」系の人のもの。そりゃ女に構ってる時間なんかないでしょうよ、と思った。
最近顔を描くのにハマっているので、ネットの画像を見ながら色鉛筆や鉛筆で描いてみた。地味顔だけど、奥二重の睫毛が結構長くて下向きなので、目元に陰りが出てどことなく寂しげに見えるところが魅力ですね。
●追記
こちらを見ると、本人が「結婚の七か条」として並べ立てたのではなく、バラバラの発言を拾ってきてまとめて「こういうことだそうだ」というものらしい。ある意味、メディアの編集でアレな感じが増幅している例。
(2014年4月24日「Ohnoblog 2」より転載)