アメリカの大手コーヒーチェーンのスターバックスは、人種問題に関する議論を促進するためにアメリカで3月16日に開始したキャンペーンを約1週間で中止した。同社CEOのハワード・シュルツ氏が23日までに従業員宛ての書簡でキャンペーン終了を明らかにしたと、47NEWSが報じている。
このキャンペーンは、「Race Together(人種が共存を)」というもの。客に渡す紙コップなどに「Race Together」のメッセージを従業員が書き込むことで、アメリカに根強く残る人種差別の問題について対話するきっかけを作るという試みだった。
しかし、ネット上では「客が人種差別をしていると決めつけるのか」などと反発する意見が相次いでいたという。WSJ日本版では次のように指摘している。
評論家や客の中からはスターバックスの取り組みを称賛する声も出ていたが、批判の方が多かった。同社はミズーリ州ファーガソンなど各地で発生した人種がらみの出来事に乗じて利益を得ようとしていると非難する批判家もいた。また、コーヒーやペストリー(菓子パン類)を手早く販売する業界に人種問題をもちこむのはまずいやり方だとの声も出ている。
(米スターバックス、人種問題の対話キャンペーン中止 - WSJ 2015/03/23)
ブルームバーグ日本版によると、シュルツ氏は書簡で「取り組みに対しては批判があり、この取り組みが誰にとっても容易ではないことは承知しているが、全ての人々に称賛されることを期待していなかったのも確かだ」と説明したという。
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