サン・テグジュぺリの小説「星の王子さま」と、プラントハンターの西畠清順さんがコラボしたバオバブの苗木の販売が中止された。
この苗木は、8月9日にオープンした銀座ソニーパーク内の店舗「アヲ GINZA TOKYO」で1000個限定、税込み6480円で販売。プレスリリースでは以下のように書かれていた。
「作品のなかでバオバブは星の王子さまが住んでいた星を割ってしまうかもしれない、恐怖の存在として描かれていますが、実際は古代よりアフリカの原住民とともに生き生活に寄り添ってきた木で、大きく美しい花を咲かせ、食用としても利用されています」
■原作風の絵に西畠さんのイラストを加筆
独自のストーリーを掲載した西畠清順さんのイラスト入りのバージョンも限定販売され、そのパッケージには、オリジナルの「星の王子さま」風の表紙に、西畠さんとバオバブの苗木が描き加えられていた。
これについて、リリースの発表当初から原作のファンからは「作品を冒涜している」などと批判する声がネット上で続出していた。
「星の王子さま」の文章と挿絵を手がけたサン・テグジュぺリは1944年に亡くなっており、すでに「星の王子さま」の著作権は切れている。
それでも、銀座ソニーパークを運営するソニー企業株式会社は11日、「星の王子さま」のファンの心情を考慮した結果、販売を終了すると公式サイトと告知した。以下は、その全文だ。
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一昨日2018年8月9日に開園しましたGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)内の店舗「アヲ GINZA TOKYO」(日本緑化企画株式会社)において販売が行われていた商品「星の王子さま」バオバブの苗木について、オンライン及びお電話にて様々なご意見を頂きました。
ソニー企業は、「星の王子さま」の長年のファンの皆様の心情を考慮させて頂き、「アヲ GINZA TOKYO」と協議を行いました結果、当該商品の販売を終了して頂くことになりましたのでお知らせいたします。
お客様におかれましては、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
2018年8月11日
ソニー企業株式会社