理研の小保方晴子ユニットリーダーらが1月に発表した「STAP細胞」の新しい作成手順を、アメリカ・ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授が所属するブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究室が、3月20日に公開した。公開された作製法は、小保方ユニットリーダーらが科学誌ネイチャーに発表した論文から、2種類を組み合わせたとしている。時事ドットコムなどが報じた。
1月30日付のネイチャー論文ではマウス細胞を弱酸性液に25分間浸したり、細いガラス管に通したり、外部から刺激するさまざまな方法でSTAP細胞ができるとされた。しかし、「改善版手順」ではこれらを組み合わせ、細いガラス管に通してから弱酸性液に浸す方法を説明している。(中略)
「改善版手順」の文書はわずか4ページと、理研文書の半分以下で、著者名の記載はない。ネイチャー論文や理研手順文書では、生後1週間のマウスの脾臓(ひぞう)から採取した細胞を扱ったが、細胞の種類を具体的に指定していない。
(時事ドットコム『「改善版作製手順」を公表=STAP細胞、わずか4ページ-米教授らがHPで』より 2014/03/21 11:06)
ネイチャーに発表された論文には、別の実験をした小保方さんの2011年の博士論文の画像と同じ写真が使われるなど、重大な過誤が見つかっており、小保方氏や理研の共著者らは論文の取り下げも検討している。
一方、論文の共同著者であるバカンティ教授は、「データが間違いであるという有力な証拠がない以上、論文が撤回されるべきだとは考えない」との声明を発表しており、近くSTAP細胞の詳細な作製手順を公表するとしていた。
STAP細胞の詳細な作製法について、研究室のホームページで公開することを考えていることを表明。その上で、「時がたてば、科学自身が真実を語ると信じている」と結んでいる。
(朝日新聞デジタル『STAP論文「撤回すべきだと考えぬ」 共著者の一人』より 2014/03/15 01:44)