4カ国7つのチームによる研究でもSTAP細胞は作製できなかったとする論文と論説記事を、英科学誌「ネイチャー」最新号が掲載した。
論説記事によると、7つの研究チームによるさまざまな条件下での133回に及ぶ再現実験でもSTAP細胞作製は失敗に終わった。STAP細胞の根拠の一つとされた蛍光の発光現象についても、細胞に自然に見られる自己蛍光という現象だった、としている。
掲載された論文は、STAP細胞研究の中心人物である小保方晴子(おぼかた はるこ)氏が属していた理化学研究所と、共著者であるバカンティ教授が所属する米ハーバード大学の研究者を含む研究チームによって、それぞれ書かれている。
理化学研究所の研究者たちによる論文は、STAP細胞とされた細胞が、同研究所内にあったES(胚性幹)細胞とみなされると結論づけている。
関連リンク
・Nature 23 September 2015 NEWS「Failed replications put STAP stem-cell claims to rest」
・Nature525 (24 September 2015)「Failure to replicate the STAP cell phenomenon」
・Nature525(24 September 2015)「STAP cells are derived from ES cells」
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・2015年6月17日ニュース「科学技術白書が研究不正対応特集」
・2015年3月23日ニュース「野依理研理事長が会見、STAPに区切り」
・2015年2月9日レポート「研究不正の防止や対応の強化で議論百出」
・2014年12月12日ニュース「『不正許さず』と学術会議と大学が声明」
・2014年12月2日ニュース「研究倫理で『科学者の心得』暫定版公表」
・2009年2月6日ハイライト・ニコラス・ステネック 氏・ミシガン大学 名誉教授、米研究公正局 顧問 「研究者の職業的責任感育成を」