ストーカー対策を強化するため、Twitterやブログなどでメッセージを執拗に送ることも規制対象とする、ストーカー規制法の改正案が11月18日、参院本会議で全会一致で可決された。NHKなどが報じた。今国会で成立する見通し。
改正法は、2016年5月に発生したシンガーソングライター・元アイドルの女子大学生が刺傷された事件を契機に、今国会で議員立法で提出されていた。
事件では、容疑者が女子大生のTwitterに執拗に書き込んでいたことがわかっている。しかし、現在のストーカー規制法ではTwitterなどSNSでのメッセージ送信は対象外となっており、何度も送るだけで規制の対象になる「つきまとい」や「ストーカー」行為とはみなされなかったため、被害相談が警察で扱われなかったことが問題視されていた。
また、NHKによると、改正法では被害者の訴えがなくても起訴できる「非親告罪」とするなど罰則強化も盛り込まれている。
■ストーカー規制法とは
ストーカー規制法は、1999年に発生した「桶川ストーカー殺人事件」を契機に2000年に施行。恋愛感情などから、被害者や家族らに対して、つきまとったり連続して電話することなどを禁じ、2013年の改正で電子メールは規制対象となっていた。
ストーカー規制のあり方を議論した、警察庁などによる有識者検討会の会議では、2014年8月の段階でSNSの規制が提案されていたが、これまで法改正は実現していなかった。提案から2年以上経っての改正となった。
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