通称「核の選択肢」をついに行使 アメリカ上院が議事妨害のルール変更 / 11月22日の各国版スプラッシュ

ハフィントンポスト各国版11月22日のスプラッシュを紹介します。スプラッシュとは、ハフィントンポストのトップ記事のこと。本日は、US(アメリカ)版からお伝えします。アメリカの上院で、大統領の指名人事を野党が阻止する「フィリバスター」のルールが変更され、アメリカ政治史の「新しい時代」とハフィントンポストUS版が報じています。
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ハフィントンポスト各国版11月22日のスプラッシュを紹介します。スプラッシュとは、ハフィントンポストのトップ記事のこと。本日は、US(アメリカ)版からお伝えします。

アメリカの上院で、大統領の指名人事を野党が阻止する「フィリバスター」のルールが変更され、アメリカ政治史の「新しい時代」とハフィントンポストUS版が報じています。

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アメリカの上院議会は11月21日、大統領の指名による人事の承認を野党が阻止する「フィリバスター(議事妨害)」のルールを変更することを可決しました。

フィリバスターとは、議会で長時間の演説を行ったり、不信任や懲罰動議を乱発したりすることによって議事進行を妨げること。これを打ち切るためには、上院議会の決議で60票の賛成票が必要でした。現在、与党民主党は上院で55議席のため、フィリバスターを打ち切ることができず、大統領の指名人事の承認で共和党から80回近くのフィリバスターを受けていました。

これに対し、オバマ大統領は上院(定数100)の過半数の賛成で法案が可決できる、いわゆる「核の選択肢」(nuclear option)を行使することを示唆していました。

今回の規則変更は、賛成票の票数を60から51に引き下げるものです。上院民主党のリード院内総務が改正案を提出し、賛成52、反対48で可決しました。ついに「核の選択肢」を行使したのです。

これによって、新しい連邦準備制度理事会(FRB)議長の人事でフィリバスターを受けることを回避でき、候補となっているイエレン副議長が承認される見通しがつきました。

ワシントン・ポストは「劇的な改革」、ハフィントンポストUS版は「新たな時代」と評価しています。

しかし、有効な抵抗策を奪われた野党共和党は猛反発しています。対立点のない、超党派で可決できる法案にすら反対する可能性が出てきており、民主・共和の抗争が激化することも考えられます。

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