国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人ロケット「ファルコン9」が6月28日、フロリダ州ケープカナベラル基地から打ち上げられたが、直後に爆発した。ファルコン9は、テスラ・モーターズの創設者として知られる、イーロン・マスク氏が率いる「スペースX」社がNASAから委託され、製造・打ち上げたロケットだった。
ファルコン9は打ち上げ後、約2分で爆発、空中分解した。打ち上げから爆発までの一部始終が、映像に残されている。
NASAがスペースXに委託した補給船の打ち上げは2012年以降、試験1回を含め今回で計8回目。過去7回はいずれも成功させてきた。ロケットには、スペースXが開発した無人補給船「ドラゴン」を搭載。ISSに滞在する宇宙飛行士の水や食料のほか、科学実験などに使う観測機器類など約2トンの積み荷が積まれていた。千葉工大が製作し、昨秋の打ち上げ失敗に巻き込まれた流星観測カメラ「メテオ」も改めて搭載されていた。
(米無人ロケット、打ち上げ直後爆発 ISS運用に影響か:朝日新聞デジタル 2015/06/29 01:06)
NASAの責任者によれば、ISSには4カ月分の食料が貯蔵されており、滞在している宇宙飛行士の安全には問題はないという。
NASAは2011年のスペースシャトルの引退後、スペースXやボーイングなど民間企業に技術と資金を投入し、コストを削減しながら宇宙事業を継続する方針に切り替えた。2年後には有人飛行も計画されている。NASAは2014年にも、別の民間企業に委託した補給船打ち上げに失敗。民間を活用した宇宙開発に暗雲が垂れ込めている。
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