実業家イーロン・マスク率いる民間宇宙輸送会社 SpaceX のロケット Falcon 9 が着陸に失敗し、横転・爆発する様子を至近距離から収めた映像が公開されました。4月14日に実施した打ち上げにともなう着陸実験で、洋上にうかぶ艀(はしけ)に接地した瞬間、姿勢を崩し爆発するまでが映っています。
SpaceX の Falcon 9は、打ち上げ後に一段目が垂直に着陸し再利用可能になることを目指したロケット。
今年2度めとなる Falcon 9 の着陸実験でしたが、結果はやはり失敗でした。当初はイーロン・マスクのツイートともに投稿された画像からしかその状況をうかがい知ることができなかったものの、後にYouTubeへ投稿された引きの映像では、艀に降りる直前にバランスを崩した機体が倒れ、爆発に至る状況が確認できます。
今回公開された映像は、着陸床を載せた無人のハシケ(Droneship) のカメラがとらえたもの。最初は上方からゆっくりと下降してくる Falcon 9 ロケットの1段目の様子が映しだされます。
接地の瞬間、ロケットは下部を左右に揺らしながら高度を下げており、機体が斜めになったところで着陸脚が艀に触れたように見えます。まだ機体が浮いていたなら、ふたたびバランスを取り戻せたのかもしれません。しかし艀に脚が引っかかる状態となった機体はそのままバランスを崩し、横倒しに。次の瞬間、爆発の大きな衝撃が発生したところで映像は途切れました。
イーロン・マスクのツイートによれば、爆発を受けた艀は幸いなことに簡単な修理で再利用できるとのこと。
ロケットのほうも早いとこ再利用可能となってほしいものです。なお今回は一段目の着陸と再利用には失敗したものの、打ち上げそのものは成功しており、補給物資を載せた Dragon 宇宙船は無事に国際宇宙ステーションへと向かっています。
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(2015年4月17日engadget日本版「動画:着陸に失敗、爆発するFalcon 9ロケット。至近距離から着地点のカメラが撮影」より転載)