「週刊SPA!」の特集記事「ヤレる女子大学生ランキング」をめぐって批判が相次いでいる問題に、海外メディアも注目している。ジェンダーギャップ指数や最近の日本の性差別問題などと関連付けた報道が目立つ。
BBCは「日本は2019年にG20サミットを開くのに、このような記事が発表されることは恥ずかしい」という署名活動を行う女性のコメントを紹介し、「日本では#MeTooムーブメントも低調だ」とした。
アメリカのニュース雑誌「TIME」はBBCの報道を引用し、「日本のジェンダーギャップ指数は114カ国中110位だ。昨年の政府の調査では、複数の大学医学部で女子入学生を制限するために不適切入試が行われていたことも分かった」と指摘。東京医大などが女子受験生を差別していた問題と絡めて報じている。
CNNも署名活動や週刊SPA!編集部の謝罪コメントとともに、「安倍晋三首相が女性活躍推進を公約に掲げているにも関わらず、日本の男女平等指数はG7中で最下位だ」と付け加えた。
週刊SPA!の特集は、男性が女性に金銭を支払って行う飲み会で「お持ちかえり」しやすい女子大生が多い大学を実名で掲載し、「炎上」。発行元の扶桑社の編集部は「読者の皆様の気分を害する可能性のある特集になってしまったことはお詫びしたいと思います」などと謝罪コメントを発表したが、記事の撤回などを求める署名は10日昼までに4万筆を超え、名前が挙がった大学も抗議している。
日本の女性差別に関する話題は、海外で注目されやすい。
娯楽雑誌の特集記事でも、センセーショナルな内容がSNSなどで容易に拡散される。昨年のテレビ局の女性記者に対する財務省幹部のセクハラ問題や、ジャーナリストの伊藤詩織さんのレイプ被害告白についても、海外で大きく報じられていた。