スマホのプッシュ通知、開封されやすいタイミングを推定するロジック ヤフーと慶大ら研究

スマートフォン向けアプリのプッシュ通知には良し悪しがありますよね。
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慶應義塾大学

スマホのプッシュ通知にイライラしたことありませんか? ----ヤフーと慶應義塾大学SFC研究所らのグループは、アプリのプッシュ通知が開封されやすいタイミングを予測する研究成果を論文(PDF)にまとめました。

それによると、この検証でプッシュ通知を開封する反応時間を平均49.7%短縮し、開封数も最大で約5.5%向上したとのこと。

スマートフォン向けアプリのプッシュ通知には良し悪しがありますよね。タイムリーな通知であれば好意的に受け止めますし、空気を読めない通知はアプリを削除する原因にだってなるはずです。

ヤフーらが行った研究は、スマートフォンから得た動作情報をビッグデータ化し、機械学習型AIで解析。プッシュ通知が開封されやすいタイミングを予測するというものです。検証はYahoo! JAPANアプリ(Android)の一部ユーザーをランダムに抽出し、3週間に渡って行われました。

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Yahoo!

その際、動作情報として利用したのは、

  • 自動車移動
  • 自転車移動
  • 徒歩移動
  • 静止
  • 端末を傾ける

といったもの。

これら動作情報をベースに、行動と行動を繋ぐ境界をリアルタイム検出し、プッシュ通知します。要するに、バタバタしていた人がコーヒーベンダーの前で立ち止まった瞬間の方がプッシュ通知を確認しがち、ということ。論文では、即時性のあるプッシュ通知よりも、ブレイクポイントでの通知の方がクリックが速く、ユーザーがより注意するとしています。

研究は今後も継続し、プッシュ通知を反応よくクリックし好意的にコンテンツを楽しんだかどうか、などといった検証も行う予定です。

なおこの論文についてヤフーは、国際会議IEEE PerComにおいて審査を通過。194本の論文中、28本しか採用されない発表の機会を与えられ、上位3位になったとしています。同社は将来、ヤフー各アプリにこの推定ロジックを使った仕組みを実装していきたい考えです。

それにしても、ユーザー個々人にとって有益なプッシュ通知をスムーズに受け取りたいと思う反面、行動をスマホアプリに見透かされているような、少し気味の悪さを感じなくもありません。

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