日本航空は6月12日、男性機長(47)が飛行中、安全確保のため操縦室に入った客室乗務員(CA)(28)を操縦席に座らせスマートフォンで撮影していたと発表した。航空法の見張り義務違反にあたり、国土交通省は日航に厳重注意した。旅客機には、乗員乗客48人が乗っていた。時事ドットコムなどが報じた。
日航によると、機長は7日午前7時50分ごろ、JAL2000便(ボーイング737-800型機)で新千歳空港を離陸。約10分後、男性副操縦士(32)がトイレで操縦室を出た後、代わりに入室した客室乗務員(28)を副操縦士の席に座らせ、私物のスマートフォンで自分と並んだところを数枚撮影した。客室乗務員は数回断ったが、押し切られたという。
日航は、3月にフランスで起きたドイツ旅客機の墜落事故を受け、操縦室内に常時2人がいる態勢を取っていた。機長は「客室乗務員がせっかく操縦室に入ったので記念になると思った。認識が甘かった」と話しているという。
(時事ドットコム:操縦室で私的な写真撮影=上昇中、機長見張り怠る-国交省が厳重注意 2015/06/12 13:28)
機長が「せっかくの機会だから」と乗務員に重ねて求めたという。7日夜に乗務員が会社に申し出て発覚。日航は機長の乗務を停止し、今後処分する。
日航は自社サイトに「本件を厳粛に受けとめ、このような事態を二度と発生させることのないよう、再発防止に全力をあげて取り組んでまいります。改めて、全社的に『安全意識』、『コンプライアンスの意識』について周知徹底を行うべく、再発防止策の検討・実行を進めてまいります」とのコメントを掲載した。
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