シンガポールで3ヶ月間、主夫生活をして感じた2つの教訓

シンガポールでの主夫生活が始まりました。
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Toru Yagiです。前回、シンガポールでの転職活動での秘訣を書きました。

今回は、無職で過ごした3ヶ月間の主夫生活を通して思ったことを書きます。

どんな3ヶ月間だったか?

私は日本で12年間働いた日系大手企業を退職してから、シンガポールに移住して来ました。

次の仕事は決まっていなかったので、妻の扶養家族になることで長期滞在用のビザを取得。

駐在者の家族が滞在するために取得するDependent Pass(通称DP)というやつです。

妻の住むHDB(House Development Board)という、シンガポリアンの約8割が住む公共住宅に越し、シンガポールでの主夫生活が始まりました

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ちなみに駐在員などの外国人は主にコンドミニアムと呼ばれる高層住宅に住んでいますが、家賃が高過ぎてあきらめました(涙)。

その頃の毎日のスケジュールはこんな感じでした。

07:30 妻と共に起床、朝食はシリアル (本来はご飯派だがイギリス人の妻に合わせる)

08:30 妻出社、掃除&洗濯 (部屋が無駄に広くて掃除が大変だったので、途中からルンバを購入)

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11:30 ジムでトレーニング

12:30 昼食 (選択肢はペッパーランチ、サブウェイ、もしくはカップラーメン)

数年前のシンガポール留学中にホーカー(屋台)で毎日食べていたら、3ヶ月目からホーカーフードを体がまったく受け付けなくなったので選択肢が絞られます......

13:00 自由時間 (友人に会う、面接に行く、散歩、ネットワーキングイベントに参加するなど)

17:00 「フェアープライス」(シンガポールでおなじみのスーパー)で買い物

18:00 海外ドラマを視聴しながら、妻の帰りを待つ

19:00 妻と夕食 (外食が大半、家で食べる場合は食器洗いも)

20:00 まったり (たまに友人と飲みに行くことも)

24:00 就寝

このような規則正しい日々を過ごしながらも私が学んだ、「無職×主夫生活」の教訓をお伝えします。

教訓1. 家事をするパートナーに、感謝の気持ちを伝えるべし

主夫生活で最も強く感じたのは、一日が単調に過ぎていくということ。サラリーマン時代は仕事が大変でクタクタでしたが、毎日やりきった感がありました(体力的にも精神的にも)。

しかし主夫生活では毎日がルーティンの連続で、次第に曜日の感覚がなくなっていきました。

毎日毎日同じように掃除するので、何のために掃除しているのかも途中でよく分からなくなりました(私は掃除&洗濯だけで疲れてしまったので、料理はほぼ放棄)。

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そんな精神状態の中で幸いだったのは、仕事をしない辛さ、家事の大変さを妻が理解してくれていたこと。

「家をキレイにしてくれてありがとう」と言われるだけで、本当に嬉しくなりました。

嬉しくなると感情に変化が出るので、生活にハリも出るのです。

ポイントは、感謝の気持ちを口に出すこと。

それだけで、主夫(主婦)は報われた気持ちになります。日本の実家に帰ったら、母親にも感謝の気持ちを伝えてみようと思います。

教訓2. 仕事をしない期間を恐れない

新卒で入社して以来ずっと仕事をしてきたので、急に仕事がなくなると不安な気持ちになります。

自分は金銭的に家庭を支えていない、家庭にも社会にも貢献していない、このままずっとニートだったらどうしよう、親・親族・友人からはどう思われているのだろう......などなど、なまじ時間があるだけにそんな考えが頭の中をよぎります。

それも午後1時からの自由時間を有効活用することで、ネガティブな気持ちを払拭できました。

この時間に、専業主婦の友人に会ってシンガポールの子育て事情を聞いたり(子どもの出産を控えていたので)、保育園を見学したり、引越し先の候補の下調べをしたり、その一環でいろいろな町を歩いたり。

また、転職活動中だったので、面接を受けたり、イベントに参加してネットワーキングしたり......。

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▶ネットワーキングイベントにも積極的に参加!

仕事をしていたらなかなか時間を割けないことに、集中的に取り組むことができました。

今、振り返ってみるとこの時間は非常に有意義で、「主夫の自分にしかできないことをしている」と前向きにとらえられるようになりました。

移住後すぐに仕事をしていれば上記のように十分な情報収集もできないまま、シンガポールでの生活を始めていたことでしょう。

仕事が決まっていなくてもやることはいくらでもある、と学びました。

最後に

シンガポールでの留学を機に、国際結婚、妻の妊娠、12年間お世話になった会社を退職、シンガポールに移住、主夫生活と、私の人生は大きく変わっていきました。

変化には勇気が要りますが、新たなモノの見方ができて、自分の価値観が大きく広がったようにも思います。

海外に出るということは、そのチャンスをモノにできる手っ取り早い手段です。

海外に行きたい気持ちがあるならば、次のアテが決まっていなくても、とりあえず動き出してみる、行ってみる、というのもアリだと思いますよ!

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ライター

Toru Yagi

1981年東京都出身。慶應義塾大学卒業後、日系大手メーカーで営業&企画を経験後、シンガポールでMBA社費留学。留学後は、同社にて国内のマーケティング職に従事するも、留学中の同級生だったイギリス人女性(イギリスとタイのハーフ)との結婚&妻の妊娠を機に、約12年間勤めた会社を退職して、シンガポールに移住。夢は、日本を再び世界で輝かせること。そのためには、「日本企業の異文化コミュニケーション能力を上げて、外国企業とのあいだでシナジーを生み出す必要がある」というのが信条。

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