猫が自宅で仕事の邪魔をする…それはあなたと絆を強めたがっているからかも

新型コロナウイルスで外出がままならない今、猫が“かまってサイン“を出していませんか?
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自由気ままでクール、と思われがちな猫たち。猫を飼っている人の中には、自分を自動給餌機のように感じている人もいるかもしれない。

しかし、ダイレクトライン・ペット保険の調査によると、新型コロナウイルスの影響で外出がままならない今、半数以上の飼い主が猫との絆が深まったと感じている。

一匹で過ごすのを好む猫もいるものの、猫は私たちが考えるほどに非社交的ではない、と動物行動学者で、ペット行動カウンセラー協会メンバーのロージー・ベスコビー氏はハフポストUK版に話す。

「特に、幼い頃から人間と交流してきた猫ほど、人間との時間を好みます。もちろんそれが、猫にとって好ましい交流である場合ですが」

「猫は、飼い主と絆、時にはとても深い絆を築きます。最近の調査から、猫も孤独に苦しむことがわかっています。犬だけではありません」

「猫が飼い主と絆を築きたがっている」時とは、どんな時だろうか?外出禁止で自宅で過ごす時間が増えている今だからこそ知っておきたい。 

あなたの猫が、あなたが大好きだと伝えているサイン

ベスコビー氏によると、猫が近くに寄ってきた時は確実に一緒に時間を過ごしたいというサインだ。「あなたの後をついてきたり、仕事をしているそばで寝たりするかもしれない」と同氏は話す。

猫があなたの体を頭で軽く突いてきたり、手でタッチしてきたり、顔をなすりつけてきたり、膝の上を歩いたりして、かまって欲しそうにしていないだろうか?

膝や体の上で寝るなど、体のコンタクトを求めてきた時もまた、あなたと絆を強めたいと感じている証拠だ。たとえ近くや膝の上で寝ていなくても、あなたの匂いがするソファやベッド、洋服の上で寝ているかもしれない。

猫が絆を強めたがっている別のサインは、不安の症状だ。

猫は分離不安を感じた時に、行動を変えることがある。飼い主が出かけたり、ドアを閉じて猫が入れないようにしていたりすると、鳴き声をあげたりカーペットや家具を引っ掻いたり、時には室内でオシッコをしたりして不安を示すかもしれない。

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外出禁止期間中、約3分の1(28%)の飼い主が、1日に5時間以上ペットとの時間を過ごしたという。そのうち、犬の飼い主の31%が5時間以上を愛犬と過ごしたと答えた一方で、猫の飼い主のほとんどが2〜3時間だった。

ダイレクトラインで動物看護師として働くマデリン・パイク氏は、飼い主と一緒に過ごす時間が増えた分、外出禁止が解除されて人間が職場に戻った時に、分離不安を経験するペットがいるかもしれないと懸念する。

分離不安は年齢に関係なくどの猫でも経験する可能性があるが、特に子猫は影響を受けやすいという。

どうすれば、猫が分離不安を感じなくてすむ?

職場に戻った時に猫が分離不安を感じないようにするため、私たちは何ができるだろうか。

ビスコビー氏は、定期的に一緒に遊ぶなどして猫との絆を保ちながらも「職場に戻る時には、人間が家にいなくても猫が時間を楽しめるようにするのが重要」と話す。

そのための鍵となるのが、猫が1匹でも楽しめるような工夫だ。

「例えば、決まった時間に餌をあげているのなら、猫が自分でエサを取らなければいけない状況を作るなど、刺激を感じられるような仕掛けを考えてもいいかもしれません。家の中や庭に餌を置いて、自分で探す状況を作ることでも、エサ探しが楽しめます」とベスコビー氏は話す。

「少量の食べ物を何回かにわけて食べることで、猫は自然な食習慣が満たされます。そして、食事の時間を強く意識せずにすみます。また、タイマー式の給餌機を使えば、餌とあなたの関係性を強く感じずにすみます」

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猫と一緒に時間を過ごすのが大事である一方で、猫が自分で遊ぶ時間を増やすことも重要になる。

そのための、おもちゃや仕掛けも助けとなる。

「羽やスエード、毛、ウール、コルク、紙など、様々な触感や音、匂いがする素材を、紐で吊るしたりすることで、猫のための環境を豊かにすることができます。猫用のおもちゃも、たくさん売っています」とビスコビー氏は述べる。

自宅を猫向けの環境に整えることもできる。

自宅に、猫が登れる高い場所はあるだろうか? 隠れて寝られる場所は? 暖かくて居心地が良くて床から離れている、あなたの膝のような条件を満たす場所はあるだろうか?

「猫が棚に入れるようにしたり、家具や冷蔵庫の上に飛び乗れるようにしたり、空のダンボール箱を置いたりすることで、人間がいなくても猫が安心できるような場所になります」

「特に何匹かの猫を一緒に飼っている場合や、犬と一緒に飼っている場合、もしくは不安の症状を見せている猫にとって、そのような環境を整えることは重要です。不安を感じている猫にとって、あなたの存在が今、唯一安心できるものになっているかもしれないからです」

ハフポストUK版の記事を翻訳しました。